考え、行動に移すことを促す「経験・思考」型施設へ!
多くの方が行動することで、さまざまな課題の解決を目指す!
私たちの生活は科学技術の発達で豊かになりましたが、気候変動やエネルギー、人口、温暖化など、地球の限界も見えてきました。
このたびリニューアルした日本科学未来館の常設展では、科学技術についての知識や情報をただ提供するだけではなく、科学技術が社会の中で果たす役割、そして持続可能な地球環境について、来館者に「問い」かけ、「考え」ていただき、そして「行動」に移してもらうことを促す、「経験・思考」型の展示を行なう施設へと大きく変化しました。多くの方が考え、アクションを起こすことで、さまざまな課題の解決につなげていくことを目指しています。
日本科学未来館館館長の毛利衛さんは「地球の限界が見え、21世紀、人類がさまざまな課題を乗り越え生きていけるかという人類共通の課題が出てきました。未来館ではそれを真正面から受けとめ、私たちがどうやって生き残っていけるかという観点から今回のリニューアルを考え、日本ならではのさまざまな科学技術を世界にも発信していく」と挨拶しました。
6つの展示の新設とドームシアターの新コンテンツ
アクティビティ・スペースの整備も!
今回もっとも大きな面積をリニューアルしたのが、3階の「未来をつくる」内の新展示「未来逆算思考」と、5階の「世界を探る」内の新展示「100億人でサバイバル」。
「未来逆算思考」は50年後に暮らす子孫たちに、どのような地球を残すことができるのかをゲーム形式でアクティブに体験できる展示。一方「100億人でサバイバル」は、地震や噴火、異常気象などの自然災害、感染症や原発事故などの人為的な災害が起こる仕組みやその被害を理解できる展示。いずれも若干、恐怖心をあおるような内容になっていますが、生き延びるためにどうしたらいいか、情報を提供するだけではなく、“みんなで生き延びよう”というメッセージを提示しています。
また7階のドームシアターでは新コンテンツ『9次元からきた男』を公開。物理学の究極の目標である「万物の理論」をテーマにした3Dドーム映像作品で、映画『呪怨』や『魔女の宅急便』などで知られる清水崇氏が監督を務めています。非常に難解な内容で、人類が未知の“知”に対してチャレンジしている様子や、不思議かもしれないけれどきっとあるであろう世界を紹介。理解するというよりも、記憶に残る映像体験を目指したそう。
地球環境の問題は、まさに今、私たちが直面している問題であり、子どもたちの未来でもあります。常設展の問いかけに親子で一緒に考え、話し合い、日常の中で何かひとつでも行動する。より良い未来につながるきっかけを、楽しみながら得られると感じました。
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