信じて待ってて大丈夫!
『ガラスの仮面』の最後は20年前から決まってる!
漫画『ガラスの仮面』は、演劇界の幻の名作「紅天女」の主役の座をめぐり、天才少女・北島マヤと、宿命のライバル・姫川亜弓が競い合う姿を描く大人気演劇漫画。最新巻は2012年10月に発売された49巻、50巻が待ち望まれるなか2016年に連載40周年を迎えました。
オープニングイベントに登場した美内すずえ先生は「質問の予測がつきます(笑)」としつつ、「待ってて大丈夫ですか?」の質問に力強く「大丈夫です!」と即答。「20年以上前から最終ページの構図まで全部決まっています。なぜそこに行き着かないのかだけが問題で‥‥(笑)。でも “紅天女” の話を充実させたいと思っておりますので、すみません、みなさん、健康に気をつけてついてきてください!」と読者にメッセージを送ってくれました。
会場内にも『ガラスの仮面』の完結に向けた美内先生のメッセージやコメントが多数あり、ファンにとっては貴重な原画等を見られるだけでなく、とても心強く、安心できる内容に。また先生が10歳のときに観た映画『王将』の阪田三吉が、主人公 北島マヤのモデルになっているなど、『ガラスの仮面』がスタートした際のエピソードなども知ることができます。
会場内はマヤの演じた劇ごとに原画を展示しているほか、速水真澄とマヤとのふれあいをクローズアップしたコーナー、『ガラスの仮面』の名シーン、名セリフ、代表的な表現の「白目」「ブツブツ」などを紹介したコーナー、画業50周年 美内すずえの世界、そして「紅天女」のコーナなどで構成。ファンは漫画を思い出しつつ、どっぷりと『ガラスの仮面』の世界に浸れるようになっています。
月影先生のカフェに
グッズ販売では「大都芸能の営業ツール」
期間限定の「喫茶月影」というカフェコーナー、グッズ販売では大都芸能の営業ツールという設定でつくられたビスケット、「紅天女試演会場お土産」をはじめ、月影先生や白目のマヤになれるフェイスパックなど、物語からイメージした会場でしか入手できないグッズも満載です。
美内すずえ先生ミニインタビュー!
「紅天女」に対する想いがちょっとずつ変化
私の捉えた世の中を、どのように2人の女優に演じさせるかで悩み
Q:『ガラスの仮面』の連載当初と今とで、漫画に込める想いが変化していたり、新しい想いが加わったりしていますか?
A:基本的には変わっていないです。漫画を描きはじめたときは、とにかくひとりでも多くの人に喜んでもらいたい。「演劇」を、というよりも漫画という娯楽として、読んでもらって元気が出たり、勇気が湧いたり、そういうものを描きたいと思っていました。そしてそれは今も変わっていないですね。
ただ「紅天女」に対する想いはちょっとずつ変わってきています。だから「紅天女」の章に入ってから “ガクッ” と描くスピードが遅くなってしまっているんですね。今の地球環境とか、政治的なこととか、いろいろなことが影響していて、私自身の世の中に対する捉え方もちょっとずつ変わってきているので、そういうものも入れていきたいと思っているんです。それを2人の女優たちがどう演じるのかというのを、もう何度も何度も描き直しているんです。表には出ていませんが、「紅天女」の試演の演技だけでも5回も6回も描き直していて‥‥。だからこれは、もうちょっと待とうかなと思ったり。
今は亜弓の人気が出てきています。でも2人とも私が生み出した大好きなキャラクターだし、長く付き合っているので自分の一部みたいな感じ。連載が終わったら、きっと悲しいかなと思っています。
結末は早く知りたいけれど、終わってしまったら読者もきっと悲しい。少なくとも私はそうです。美内先生、お話ありがとうございました! 楽しみにしています!
【イベント紹介】連載40周年記念 ガラスの仮面展
【インタビュー】春名風花さん「『ガラスの仮面』を読んで3歳で女優を目指しました!」
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