2017年11月23日(木・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー!
gifted/ギフテッド
2017年/アメリカ/カラー
配給:20世紀フォックス映画
©2017 Twentieth Century Fox
鑑賞日:2017年9月上旬
TEXT:キッズイベント 高木秀明
“子どもの幸せってなんだろう?”
ひとりで、夫婦で、パートナーとでがおすすめ
ハートウォーミング・ファミリードラマ
子育てをしていて何が辛いって、子どもがやりたいこと、やらせてあげたいことを、させてあげられないこと。特別な才能=gifted/ギフテッド、もしくはその片鱗を見出そうものなら、なおさらだ。
映画『gifted/ギフテッド』は、天才的な数学の才能を持つ7歳のメアリーの育て方をめぐり、特別扱いしないで育てたいという、親代わりの叔父でメアリーと一緒にささやかに暮らす独身男フランクと、英才教育を施したいというフランクの母でメアリーの祖母、離れて暮らす金持ちのエブリンとの対立をとおして、子どもにとってのいい環境、幸せについて、親ならば誰もが悩む永遠のテーマに取り組んでいる。
メアリーのあまりの才能に、学費免除でギフテッドが通う特別な学校に通うこともできるのだが、フランクは頑なにメアリーを特別扱いしない。これにはメアリーの母で、フランクの姉が関係している。親子、家族の物語でもあり、物語が進むにつれ、その関係性が明らかになっていくところも見どころのひとつだ。
フランク役は『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス。ヒーローとはまったく異なる、悩み、失敗しながらもメアリーを優しく包み込み、男手ひとつで懸命にを育てる人間味あふれる叔父を演じた。そしてメアリーには、そのチャーミングな魅力と高い演技力で子役スターの座に上り詰めた大注目の新星マッケナ・グレイス。笑顔はもちろん、ふてくされた表情やこまっしゃくれた物言いがとにかくキュート。
日常のひとつひとつをていねいに描く、派手さのない緩やかな映画だが、笑いあり、驚きもあり、そしてフランクとメアリーの親子愛には心が温まる。
「人生の中で起こりうるもっとも幸運なことのひとつは、幸せな子供時代を持つことである」と言ったのは、推理作家のアガサ・クリスティー。
特別な才能のあるギフテッドも、ただそれだけでは幸せになれそうもない。やってあげられないこともたくさんあるけれど、たっぷりの愛情だけは、誰もが注ぐことができる。そしてそれは、確実に、“幸せな子供時代” の要素のひとつになるはずだ。
大人になったときも含めた子どもの幸せって何だろう? そんなことを考えさせてくれる、とてもいい映画でした。子どもと一緒に観るというよりも、ひとりで、夫婦で、パートナーとが、おすすめ。
【映画紹介・予告編】gifted/ギフテッド 2017年11月23日(木・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー!
この映画、子どもと一緒に楽しめる?
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