お散歩がてら、気軽に
はじめての “お茶” 体験!
2012年10月13日(土)・14日(日)、「東京大茶会2012」が浜離宮恩賜庭園で開催されました。さまざまな日本の伝統芸能・文化を国内外へ広く発信するとともに、次世代へ継承していくことを目的として実施している『東京発・伝統WA感動』のプログラムのひとつです。
趣向を凝らしたユニークな野点も催され、子どもたちをはじめ、普段、茶道に馴染みのない方や、外国の方もお茶の文化を楽しんでいました。
高校生がおもてなし
外国人向け野点など多彩な席を用意
日本庭園として国の特別名勝・特別史跡にも指定されている、徳川将軍家ゆかりの歴史ある浜離宮恩賜庭園。
古くは将軍や公家なども休憩所として利用した場所で本格的な茶席が開かれたほか、気軽にお茶の体験ができる「茶道はじめて体験」や、外国人向けの「イングリッシュ野点」、高校生が初々しいお手前を見せてくれる「高校生野点」など、多彩な席が設けられていました。
「イングリッシュ野点」に参加していたブリジットさんは、オランダから仕事で来日。「日本の文化には興味があったのでとてもいいタイミング。初めての茶道は難しかったけど楽しかった」と喜んでいました。
ニューヨークから観光で来日したというベンジャミンさんも、「飲む側にもこんなにたくさん覚えなければならないことがあるとは知らなかった。感謝する心というものも感じる」と、日本の伝統文化「茶の湯」に触れた印象を語ってくれました。
日本人も、お茶を通して
改めて日本の良さを知る
これからの茶文化の担い手である高校生が主体となり運営する「高校生野点」では、「お茶をたてているときは、お茶の世界に没頭し、とても穏やかな気持ちになれます。そういう感覚をいろいろな方に体験してもらいたい」と、おもてなしをする高校生。
そんな高校生の所作を微笑ましく見ていた女性は、「お茶を通して日本の良さがよくわかるんです。それは海外へ行くと特にそう。お茶には季節の移り変わりや日本の歴史、そして気遣いなど、いろいろなものがつまっているんです。もっと若いうちから始めれば良かった」と笑顔で話してくれました。
素直さ、感謝、人を大切にする気持ち
茶道は “心を育てる” もの
「茶道はじめて体験」では、参加者がペアを組み向かい合って座り、講師の指導のもと、互いにお茶をたてあって、相手をもてなす方法を学びました。
講師の茶道歴60年以上という台東区華道茶道文化協会・小野宗利先生は、「茶道は素直な気持ち、感謝する気持ち、人を大切にする気持ちを学び、表現するものです」と、茶道は “心を育てるもの” と説明してくれました。
お茶を楽しんだ参加者は、みな一様に笑顔。そして、穏やかでやさしい気持ちになっていました。
とても気軽にお茶を楽しめる、なかなかない、とてもいい機会です。お茶と縁遠かった方や子どもたちも実際に体験することで、その楽しさや奥深さを感じ、きっとお茶の文化に、そして日本の伝統文化に興味を持つことでしょう。
お天気がよければ、とても気持ちのいい空間です。お散歩がてら、ぜひお楽しみください!
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