ミエナイモノたちの声を聞く
未来への想像を広げる体験型展覧会
2023年8月30日(水)に有楽町駅前にオープンした、メディアアートとテクノロジーの体験型施設「SusHi Tech Square(スシテックスクエア)」で、2024年3月10日(日)まで子どもも楽しめる体験型アート展「都市にひそむミエナイモノ展」が開催、入場無料!
「都市にひそむミエナイモノ展」は、人やAI、生き物が抱く記憶や気配、生活を支える技術など、都市にひそむ多様なミエナイモノを体験し想像する展覧会です。
私たちの都市生活には、多様な “ミエナイモノ” がひそんでいます。人々が都市に抱く記憶や愛着、気配、生活を支える技術をはじめVRやAIなどのさまざまなテクノロジーなど。「都市にひそむミエナイモノ展」では、これらを “ミエナイモノ” と定義し、8組の若手アーティストによるメディアアートを展示、それらを鑑賞・体験することで、未来の東京、都市生活についてみんなで考えるきっかけを提供します。
会期中には作品鑑賞ガイドツアーを毎日実施する他、週末には作品に関連したワークショップやイベントを多数開催し、来場者に主体的な想像や思考を促します。
「都市にひそむミエナイモノ展」展示内容
都市でAIに見つからないためには?
全身を使ってAIとゲーム対決!
AIに気づかれないように道をわたろう
※日本初公開
・クリエイター:Tomo Kihara & Playfool
・作品名:How(not)to get hit by a self-driving car
このAIは、道路を渡る人間を見つける訓練をしてきました。AIに人間と検知されたら負け。勝つためにはAIの目を巧みにだまして、歩行者と見分けられないような工夫をしてゴールまでたどりつく必要があります。
建築・都市の記憶を後世に残すことはできるのか?
VRアバターで「中銀カプセルタワービル」など
解体された名建築の中を探検!
建物の思い出から未来のまちを考えてみよう
・クリエイター:gluon + 3D Digital Archive Project
・作品名:Metabolism Quantized
VR空間上に再現された3つの建築を日替わりで見ることができる!「中銀カプセルタワービル(東京・銀座)」「都城市民会館(宮崎・都城)」「大黒湯(東京・北千住)」更に、アバターとして建物の中を探検することも可能!
人工生命は環境からどんな影響を受けるのか?
人工生命の小さな家族を観察してみよう!
あなたの家族にそっくりの「かぞくっち」が見つかるかも
・クリエイター:菅野創+加藤明洋+綿貫岳海
・作品名:かぞくっち
動き回る小さなロボットはかぞくっちの「家」。その中で暮らすデジタル人工生命体「かぞくっち」。よく観察してみると、明るさや時間帯、傾斜などの環境によって、かぞくっちたちの性格や形状、行動パターンに変化が起きていくのがわかります。さらにそれらの情報はNFTとして登録され、「かぞくっち」が生きた痕跡が会期中記録されていきます。
複雑な問題を前に、人とAIはどんな答えを導き出せるのか?
AI同士の会話を聞いてみよう!
・クリエイター:Qosmo
・作品名:Artificial Discourse: すばらしい新世界に向けて
暗い室内で3人の人々がとあるテーマについて議論をしています。でも実はこれ、人間ではなくAIによる議論! 近年「chat GPT」などの生成AIによって気軽にAIと疑似的な対話ができるようになりました。この作品は「chat GPT」に複数の人格を与えて、答えが出ない問題に対してAI同士で議論させています。当たり障りのない「ありきたりな」結論を出すAIの姿は果たして私たち自身の普段の姿なのでしょうか?
現実とフィクションの景色に境界はあるのか?
あなたにとっての「聖地」はどこにありますか?
マップに自分にとっての聖地を貼って行こう
・クリエイター:セマーン・ペトラ
・作品名:About their distance
最近ではアニメやドラマの舞台をめぐることを「聖地巡礼」と呼びますが、そこでの巡礼者の目には、現実の景色と映像世界の景色とが重なりあって見えているのでは? 日本のアニメに深い影響を受けてきたハンガリー出身のセマーン・ペトラ。この作品では、セマーン自身をモデルとしたキャラクターが電車に乗って、アニメ、CG、実写映像や写真といった多様なメディアが交錯する風景のなかを進んでいきます。現代都市の「楽園」は、どこにひそんでいるのだろう?
まちから見える山の裏側には楽園があるかもしれません
どんな景色が広がっているのか?山の裏側を想像してみよう
・クリエイター:藤倉麻子
・作品名:あの山の裏/Tire Tracker
かつて共同体のなかでは、その地にそびえ立つ「山の裏」に楽園や死後の世界があるとも考えられてきました。都市郊外で生まれ育った藤倉麻子は、現代の都市がつくりだす風土のなかにも、無意識のうちに「山の裏」を想起してしまう、ささやかな信仰が生まれていると⾔います。大きなモニターに映し出されているきれいな映像、その裏側は一体どうなっているでしょう? あなたも会場内で裏側を見てみませんか?
過去と未来が交錯する「もうひとつの東京」とは?
岡本太郎が1965年に「オバケ東京」という都市論を発表してから
2024年でおよそ60年。もうひとつの東京を想像してみよう
・クリエイター:佐藤朋子
・作品名:オバケ東京のためのインデックス序章Dual Screen Version
芸術家・岡本太郎は1960年代に「オバケ東京」という都市論を発表しました。ここでいう「オバケ」とは、幽霊や妖怪の類ではなく、あるものごとを反対の角度から見つめたときに沸き立つ想像力のこと。土地や歴史の膨大なリサーチをもとに、その場所に新たな語りを付与する⼿法を開拓する佐藤朋子は、この岡本太郎の「オバケ東京」論に着目。さらに同時代に生まれ、東京を破壊していった「怪獣ゴジラ」という存在の軌跡を追いかけるレクチャー型パフォーマンスと関連資料を展開します。
未来の技術によって、人々の生き方はどのように変わるのか?
どんな所にでも住める未来が来るとしたら?
自分はどのように生きているでしょうか
・クリエイター:長谷川愛
・作品名:Parallel Tummy 2073
この作品は、「陸地・海上などの住環境を選択でき、人工子宮が可能になった未来」をテーマとした参加型のロールプレイ型インスタレーション。通称、LARP(ライブアクションロールプレイング)といいます。みんなで未来の自分になりきって話してみましょう。未来の自分を想像できますか?
私たちは夢や希望を、見失わず持ち続けられるのか?
・クリエイター:平野真美(東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 八谷和彦研究室)
・作品名:蘇生するユニコーン
実在しない空想上の生物であるユニコーンは、現代において純真さやジェンダーに対して自由であることなど、さまざまな期待や憧れの象徴として描かれています。しかし、この作品のユニコーンは生気なく床に横たわっています。ユニコーンを蘇生する姿は、夢への実現のために努力する姿ではないでしょうか?
おとずれなかった花火のおとずれに、私たちは何を振り返るのか?
コロナ禍で打ち上がらなかった花火をいろんな角度から見てみよう
・クリエイター:島田清夏(東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 八谷和彦研究室)
・作品名:おとずれなかったもう一つの世界のための花火
COVID-19(新型コロナウィルス)によって2020年に中止された日本の花火の時間的・地理的データを収集・分析し、あり得たかもしれないもうひとつの世界として、実際にそれらの花火を打ち上げた作品です。日本地図上で、1日を1秒に見立てた365秒の花火パフォーマンスは、はるか上空と横から撮影され、下から見上げるシミュレーション映像と組み合わせて展示されます。
SusHi Tech Tokyo(スシテックトーキョー)
東京都では最先端のテクノロジー、多彩なアイデアやデジタルノウハウによって、世界共通の都市課題を克服する「持続可能な新しい価値」を生み出す「Sustainable High City Tech Tokyo= SusHi Tech Tokyo」を世界に向けて発信しています。東京の持つ強み・ポテンシャルをワンブランドで展開することで、東京の価値を国際社会に浸透させていきます。
https://www.sushi-tech-tokyo2024.metro.tokyo.lg.jp
・土休日 10:00〜19:00(最終入場 18:30)
幼児(幼稚園)
小学校低学年(1、2、3年生)
小学校高学年(4、5、6年生)
中学生・高校生
大人
https://sushitech-real.metro.tokyo.lg.jp/second/overview/#access
・京浜東北線「有楽町駅」下車 京橋口から徒歩約1分
・有楽町線「有楽町」駅下車 D9出口すぐ
・有楽町線「銀座一丁目」駅下車 1出口から徒歩約3分
記事が役に立ったという方はご支援くださいますと幸いです。上のボタンからOFUSE経由で寄付が可能です。コンテンツ充実のために活用させていただきます。