2005年失敗してしまった
セミの羽化に、ようやく成功! 何度見ても楽しめますし、子どもも大喜び!
夏休みの自由研究にもなりますよ。(記事作成:2006年8月)
セミの羽化、ようやく見られました!
2005年の夏にセミの幼虫の羽化に失敗してからというもの、“今年こそは!”と、ずっと思っていました。とは言え、特別なことをしたわけではなく、幼虫を捕まえて、網戸に付けておいただけですが。
2005年の失敗の原因は、幼虫を捕まえてから自宅へ持って帰る10分ほどの間、“痛っ”と思わず声が出てしまうくらい強い力でずっと僕の指をハサミのような前足で挟んでいたので、羽化する体力がなくなってしまったのでは? と思っています。何年も土の中で過ごし、これから、というところで死なせてしまったので、こちらにもけっこうなショックがありました。ようやく、その呪縛から解放されそうです。
セミの幼虫は日が落ちた夕方頃に土から出て、草や木などの羽化しやすい場所へ登ります。真夜中に羽化する印象がありますが、実際にはもっと早いようです。
木の根元の土に直径1cm〜1.5cm程度の穴が空いていたら、それは幼虫が出たあとです。明るいうちにそういう穴がたくさん空いていたり、枝や葉に抜け殻がたくさんある木を見付けたら、夕方頃に木の根元をよく見てみましょう。幼虫がのそのそと木を登っているかもしれません。
やさしく捕まえて掴まりやすいところに置いてあげれば、しばらく動いた後、動きが止まります。背中のあたりが白くなってきたら、そろそろ羽化のはじまり。幼虫によってはなかなか羽化をはじめないものもいますが、下に落ちずに、掴まっているようなら気長に待ちましょう。きっと羽化しはじめます。
明るい場所でも、フラッシュを焚いての撮影をしながらでも羽化は問題なくできるようです。子どもと一緒に「出てきたっ!」とか「緑色だ」とか、大騒ぎしながら楽しめますし、新たな命が生まれる瞬間のような感じもあり、なかなか神秘的。写真を撮るのも簡単なので、夏休みの自由研究にもおすすめです。
【セミの羽化の観察:01】運よくセミの幼虫を捕まえることができたら、やさしく持って帰り、網戸やカーテンなどの掴まりやすいところに置いてあげましょう
【セミの羽化の観察:02】18時45分、居心地よい場所を探して動き回っていた幼虫の動きが止まったら、しばらくするといよいよ羽化のはじまりです。背中が割れはじめました
【セミの羽化の観察:03】18時48分(羽化から3分)、割れた背中からむくむくと、セミが出てきました
【セミの羽化の観察:04】18時51分(羽化から6分)、セミの頭が見えてきました。横の方には目も見えます。“ブルブル”っと体を震わせては少し出て、また震わせては少し出て、というのを繰り返して出てきます
【セミの羽化の観察:05】18時57分(羽化から12分)、セミの頭が全部露出しました。目と目の間に見えるピンク色のキラキラしたものは「単眼」という、明暗を感じることができる目です
【セミの羽化の観察:06】18時58分(羽化から13分)、セミの上半身が出てきました
【セミの羽化の観察:07】18時59分(羽化から14分)、体の横にくしゃくしゃっと見えるものが羽です。羽は4枚あります
【セミの羽化の観察:08】19時3分(羽化から18分)、セミが落ちないように、抜け殻とは白い糸のようなものでつながっています
【セミの羽化の観察:09】19時7分(羽化から22分)、体を支えている白い糸は、足を使って切ります。切った糸は、抜け殻に付いています
【セミの羽化の観察:10】19時22分(羽化から37分)、白い糸が切れたら、腹筋をするような感じで起きあがり、抜け殻に掴まります
【セミの羽化の観察:11】19時23分(羽化から38分)、羽も、お尻も、まだふにゃふにゃ。色も緑がかった白色です
【セミの羽化の観察:12】19時29分(羽化から44分)、抜け殻にぶら下がり、羽を伸ばします
【セミの羽化の観察:13】19時36分(羽化から51分)、ようやく羽がピンと伸びましたが、いつも見慣れたセミのフォルムとは違いますね
【セミの羽化の観察:14】19時55分(羽化から1時間10分)、羽がピンと伸び、体に合わせて包み込むように丸くなることでセミの形になりました
【セミの羽化の観察:15】20時34分(羽化から1時間49分)、体がだんだん黒くなってきました。そして背中が割れてから4時間くらいほどの22時39分、羽化が終わりました。翌朝、元気よく飛び立ちました!