「歴タメLive」はコントがメインの笑いの “お祭り”
ー いつもの舞台と「歴タメLive〜歴史好きのエンターテイナー大集合!〜」はどのような点が異なりますか?
石井智也さん
どちらもコンセプトとしては史実を伝えるということですが、「歴タメLive」の方が笑いの要素が多くエンタメ色が強いので、小さなお子さんから、どなたにとっても見やすく、より楽しめるものになっていると思います。
「歴タメLive」ではオムニバス形式のコントがメインなので、もしその話をよく知らなくても笑って楽しめますし、そんな史実もあったのかと、勉強してきたことや聞いていたことから多少ズレていたとしても、歴史は諸説あるので、こういう考え方もあるのかと、その史実についての理解の幅が広がっていくのかなと思っています。
お芝居を一生懸命がんばるというのは大前提ですが、台本を読むだけでも笑っちゃうような内容なので、舞台に比べるとちょっと浮かれちゃう感じもあります(笑)。でも一生懸命にやらないとお客さんに伝わらないですから、真剣に、でも “よりおもしろく” というところに特化して演じます。
奥谷知弘さん
「剣豪将軍義輝」は原作があったので、原作もしっかり読んで、その物語を伝えたり、登場人物の歴史なども踏まえていろいろ考えながら表現していましたが、「歴タメLive」の方は、もっとラフにできるというか、コントをしながら歴史を勉強できるお祭りみたいな、そういう違いがありますね。
大政奉還150周年がテーマ
西郷隆盛、新撰組、徳川慶喜でコント! 親子席も!
ー 今回の「歴タメLive」は、どのような内容になりますか?
座間隆司さん(「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」プロデューサー)
台本をつくっている段階なので詳しい内容や、誰が何の役かというのはまだ決まっていませんが、舞台シリーズではこれまで戦国時代の人物をテーマにしてきたので、「歴タメLive」では戦国時代だけに限らず、また2017年は大政奉還から150周年にあたるので、幕末や明治維新の人物も登場します。
「歴タメLive」の第1弾で石井さんが西郷隆盛の役も演じましたが、コントでは登場しなかったので、2018年の大河ドラマを先取りして西郷隆盛をコントの題材にしようと思います。また幕末で有名なのは新選組、そして大政奉還を行なった徳川慶喜もけっこうおもしろい人物なので、慶喜さんを少し掘り下げてみようと思っています。さらに明治政府をつくったひとり板垣退助、戦国ではライバル関係にあった武田信玄と上杉謙信はやってみようかと思っています。
オムニバスで独立したコントなので、その間は和太鼓と三味線がコラボする演奏や、前回つくった「歴タメLive」のテーマソング「歴タメラップ」の第2弾もお見せしたいと思っています。さらに事前のテレビ番組も放送します。歴史上の人物が「歴タメLive」のオーディションを受けにくるというコント番組になってます。
また今回は親子席も用意します。夏休みなので、ぜひ親子で楽しんでいただきたいと思っています。
石井智也さん
親子席はいいですね! 前回はコントで伊達政宗の母親役をやって、女装してかなりきついキャラでしたが、そういうのって子どもは好きですから、昔で言うとドリフターズのような、子どもたちから「石井うしろ!」みたいなリアクションがあると嬉しいですね。年齢によってはわからない部分もあるかもしれませんが、子どもから大人の方にまで楽しんでいただけるコントを目指します。子どもたちが全然笑ってくれなかったら‥‥という怖い部分もありますが、親子席はすごくいいですね。
ー 奥谷さんはドリフのコントなんてご存知ですか?
奥谷知弘さん
たまに観ていたのでわかりますが、どちらかというと「バカ殿」世代ですね。お笑いの原点は「バカ殿」や、テレビのお笑い番組です。
お笑いも好きなのでよく観ていましたが、コントをするのは前回の「歴タメLive」がはじめてでした。間の取り方とかが本当に難しくて、お芝居とは全然違うなと。コメディ映画などを観て勉強しているので、今回は前回より、笑いの間をうまくとれたらいいなと思っています。
ー 石井智也さんと奥谷知弘さんは前回、「真田幸村」のコントで共演しましたね。
石井智也さん
「真田幸村」のコントではけっこう絡んだので、今回も機会があれば思いっきりやりたいですね。前回は僕が真田幸村で、家臣の奥谷君を攻める感じだったので、今回は逆のパターンでもいいかもしれないですね。今回も共演の機会はありそうなので、いい意味で遊べたらと思っています。
奥谷知弘さん
先輩から学ぶところがたくさんあります。舞台上で伝わるおもしろさ、間の取り方は特に注意していました。
今回は自分の殻を “バスッ” と破りたいと思っています。まわりからも「奥谷はコントそんなに得意じゃないのかな」みたいな目で見られていると思うのですが、それを変えていきたいですね。
石井智也さん
「Candy Boy」からだいぶ路線が外れてくるけど大丈夫? 「Candy Boy」はありながら、にしないと、ね(笑)。
奥谷知弘さん
「ありながら」なんですけど、役としてこういうこともできるんだと、振り幅を持てるように、もっとチャレンジしていきたいですね。
誰もが笑える楽しい歴史エンタメショー
楽しんで歴史を学んでほしい!
ー 舞台も「歴タメLive」も「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」ですが、歴史は子どもの頃から好きだったり、得意でしたか?
石井智也さん
あまり得意ではなかったですね。年号も覚えられなかったですし。でも歴史の番組をやらせていただけるようになって少しわかるようになったり、歴史好きが喜ぶようなちょっとニッチな部分にも少し詳しくなって、人に説明していたらものすごく歴史に詳しい人に見られるようになったりして。学生時代にこういう経験をしていたら、もっと歴史を好きになって、いろいろ覚えたんだろうなって思います。
奥谷知弘さん
僕はわりと歴史は得意だったと自分では思っているのですが、歴史に関するお仕事をいただいたら全然知らないことばっかりです。
小さい頃、親によく、お城とか、宮本武蔵の故郷の「宮本村」とか、いろいろと連れて行ってもらったんです。当時は「なんでこんなところ」って、遊園地の方が楽しいのにって感じでしたが、このシリーズに携わらせていただいてからは、昔行ったところとリンクすることも多いんです。前回の「歴タメLive」では宮本武蔵のコントがあったんですが、宮本武蔵の故郷にも行ったし本も読んでいた、というか読ませられていました。改めて宮本武蔵を近くに感じることで、当時の記憶が甦るという不思議な感覚がありましたし、宮本武蔵という人物を、さらに深く知ることもできました。
ー 「歴タメLive」の見どころを教えてください
石井智也さん
子どもたちにとっては、今後、学校の授業で学ぶであろうことを先取りできるんですが、教科書にはあんまり載っていないマニアックな要素が多いです(笑)。でも、僕たちも一生懸命に稽古して、こんな史実があったのかも、という “たられば” に笑いを交えてお伝えするので、ここからさらに歴史に興味が出るかもしれません。ぜひ見に来てほしいですね。
奥谷知弘さん
「歴タメLive」はおもしろいコントを通して楽しみながら自然と歴史を学べます。音楽とのコラボレーションや、前回はダンスもやらせていただいて、お芝居、コント以外にもたくさんのエンターテインメントがつまった作品なので、お子さんも、大人の方も最初から最後まで楽しめると思います。ぜひ笑いに来ていただければと思います。
【イベント紹介】2017年11月23日(木・祝)〜12月3日(日)に上演! もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ 舞台第5弾「桃山ビート・トライブ」
【インタビュー】もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ第5弾「桃山ビート・トライブ」出演、山本匠馬さんインタビュー!
【インタビュー】舞台「剣豪将軍義輝 〜星を継ぎし者たちへ〜」出演、星野真里さんのインタビューはこちら!
【インタビュー】子どもが歴史好きになるきっかけ、2020年の教育改革についても! 金谷俊一郎先生インタビューはこちら!
【体験レポート】もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ presents 歴史コメンテーター 金谷俊一郎先生の「教科書には書ききれない! 日本史講座」開講!
2017年7月27日(木)〜29日(土)に開催!
もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ「歴タメLive〜歴史好きのエンターテイナー大集合!〜」第2弾
教科書には載っていない、歴史上の偉人たちの興味深いエピソードやおもしろいエピソードをショートストーリー仕立てのコントと、歌やダンス、トークで繰り広げる、歴史の総合エンターテインメントショー!
石井智也(いしい ともや)
1984年5月14日生まれ。フジテレビ『ウォーターボーイズ』で俳優デビュー。明るく親しみやすいキャラクターでテレビ・映画・CMに多数出演。「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」「歴タメLive〜歴史好きのエンターテイナー大集合!〜」とも全作品に出演。
奥谷知弘(おくたに ちひろ)
1994年12月26日生まれ。「Candy Boy」のメンバー。特技はバスケ、ダンス、模写。「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」では第2弾舞台から、「歴タメLive〜歴史好きのエンターテイナー大集合!〜」は第1弾から出演。
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