
「連載40周年記念 ガラスの仮面展」開催! オープニングイベントに登壇した作者の美内すずえ先生(写真中央)、第15回「全日本国民的美少女コンテスト」グランプリの井本彩花さん(写真右)、第13回グランプリの吉本実憂さん(写真左)。井本彩花さんはグランプリ受賞後初のお仕事!
信じて待ってて大丈夫!
『ガラスの仮面』の最後は20年前から決まってる!
漫画『ガラスの仮面』は、演劇界の幻の名作「紅天女」の主役の座をめぐり、天才少女・北島マヤと、宿命のライバル・姫川亜弓が競い合う姿を描く大人気演劇漫画。最新巻は2012年10月に発売された49巻、50巻が待ち望まれるなか2016年に連載40周年を迎えました。
オープニングイベントに登場した美内すずえ先生は「質問の予測がつきます(笑)」としつつ、「待ってて大丈夫ですか?」の質問に力強く「大丈夫です!」と即答。「20年以上前から最終ページの構図まで全部決まっています。なぜそこに行き着かないのかだけが問題で‥‥(笑)。でも “紅天女” の話を充実させたいと思っておりますので、すみません、みなさん、健康に気をつけてついてきてください!」と読者にメッセージを送ってくれました。

「連載40周年記念 ガラスの仮面展」会場入口には北島マヤへ贈られた “紫のバラ”。“紫” は、青くも、赤くもなれないという、速水真澄の中途半端な存在を表している
会場内にも『ガラスの仮面』の完結に向けた美内先生のメッセージやコメントが多数あり、ファンにとっては貴重な原画等を見られるだけでなく、とても心強く、安心できる内容に。また先生が10歳のときに観た映画『王将』の阪田三吉が、主人公 北島マヤのモデルになっているなど、『ガラスの仮面』がスタートした際のエピソードなども知ることができます。
会場内はマヤの演じた劇ごとに原画を展示しているほか、速水真澄とマヤとのふれあいをクローズアップしたコーナー、『ガラスの仮面』の名シーン、名セリフ、代表的な表現の「白目」「ブツブツ」などを紹介したコーナー、画業50周年 美内すずえの世界、そして「紅天女」のコーナなどで構成。ファンは漫画を思い出しつつ、どっぷりと『ガラスの仮面』の世界に浸れるようになっています。

美内すずえ先生と一緒に原画を見る吉本実憂さん、井本彩花さん。北島マヤが女優として奮闘する姿を見て「マヤみたいになりたいと思いました」と井本彩花さん

「20年以上前から最終ページの構図まで全部決まっているのですが、なぜそこに行き着かないのかだけが問題で‥‥(笑)」と美内すずえ先生

『ガラスの仮面』にちなんで目指す女優像について聞かれた井本彩花さんは、「武井咲さんのような女優さんになることが夢なので、その夢に向かってどんどん変わっていけるようにがんばっていきたいです!」

“白目” の表現が有名な『ガラスの仮面』にちなみ、「 “驚愕” の表情をしてください」と無茶ぶり。さっそく芸能界の洗礼? を受けるも、見事応えた井本彩花さん
月影先生のカフェに
グッズ販売では「大都芸能の営業ツール」
期間限定の「喫茶月影」というカフェコーナー、グッズ販売では大都芸能の営業ツールという設定でつくられたビスケット、「紅天女試演会場お土産」をはじめ、月影先生や白目のマヤになれるフェイスパックなど、物語からイメージした会場でしか入手できないグッズも満載です。

いじわるされた北島マヤが舞台上で食べた「泥まんじゅう」をイメージしたお菓子。もちろんこれは美味しくいただけます

『ガラスの仮面』のフェイスパック。月影先生、怖い‥‥
美内すずえ先生ミニインタビュー!
「紅天女」に対する想いがちょっとずつ変化
私の捉えた世の中を、どのように2人の女優に演じさせるかで悩み
Q:『ガラスの仮面』の連載当初と今とで、漫画に込める想いが変化していたり、新しい想いが加わったりしていますか?
A:基本的には変わっていないです。漫画を描きはじめたときは、とにかくひとりでも多くの人に喜んでもらいたい。「演劇」を、というよりも漫画という娯楽として、読んでもらって元気が出たり、勇気が湧いたり、そういうものを描きたいと思っていました。そしてそれは今も変わっていないですね。
ただ「紅天女」に対する想いはちょっとずつ変わってきています。だから「紅天女」の章に入ってから “ガクッ” と描くスピードが遅くなってしまっているんですね。今の地球環境とか、政治的なこととか、いろいろなことが影響していて、私自身の世の中に対する捉え方もちょっとずつ変わってきているので、そういうものも入れていきたいと思っているんです。それを2人の女優たちがどう演じるのかというのを、もう何度も何度も描き直しているんです。表には出ていませんが、「紅天女」の試演の演技だけでも5回も6回も描き直していて‥‥。だからこれは、もうちょっと待とうかなと思ったり。
今は亜弓の人気が出てきています。でも2人とも私が生み出した大好きなキャラクターだし、長く付き合っているので自分の一部みたいな感じ。連載が終わったら、きっと悲しいかなと思っています。
結末は早く知りたいけれど、終わってしまったら読者もきっと悲しい。少なくとも私はそうです。美内先生、お話ありがとうございました! 楽しみにしています!
【イベント紹介】連載40周年記念 ガラスの仮面展
【インタビュー】春名風花さん「『ガラスの仮面』を読んで3歳で女優を目指しました!」

『ガラスの仮面』の記念すべき初回の原画。平凡と思われた少女 北島マヤには、ものすごい才能と熱い想いがあった

展覧会の見どころについて聞かれた吉本実憂さんは「たくさんある」としながらも、レッドカーペットのスポットライトのところをあげ、「そこを歩いて “女優体験” をしてほしいなと思いました。私も歩いてみたらすごく気持ち良くて、ぜひたくさんの方に楽しんでいただきたいです」

『ガラスの仮面』の名シーン、名セリフを集めたコーナー。刺激的な言葉が並びます

会場内ではマヤの演じたそれぞれの劇にあわせて原画を展示。「石の微笑」ではマヤの仮面が外れ涙が‥‥

役を自分のものとするため、異常とも思える稽古をする月影先生と北島マヤ。ファンなら1シーンを見るだけでそのすべてが蘇る

『ガラスの仮面』の代名詞ともいえる「白目」。役になりきったときやショックを受けたとき、嫉妬を感じたとき、怒りに燃えたときなどの激しい感情表現で使われる

北島マヤを支援する謎の人物 “紫のバラの人” との触れ合いをまとめたコーナー。この2人の行方も注目されている

舞台「ガラスの仮面」の劇中劇「ふたりの女王」で、姫川亜弓(マイコ)が演じたオリゲルド(写真左)と、北島マヤ(貫地谷しほり)が演じたアルディスの舞台衣装(写真右)

北島マヤが明るいアルディス、姫川亜弓が暗いイメージのオリゲルドと、それぞれのイメージとは真逆の役を演じるということで、最初はミスキャストでは、と言われていたが‥‥

美内すずえ先生のビデオメッセージ。ファンが気になる結末についても「大丈夫!」と語っています

『ガラスの仮面』の連載がスタートした号の「花とゆめ」(1976年新年号)と、「別冊 花とゆめ」付録。「持っていた!」という方も多いのでは?

北島マヤと宿命のライバル 姫川亜弓が競い合っている演劇界の幻の名作「紅天女」のコーナー

「紅天女」は千年の梅の木の精。北島マヤを指導する名女優・月影千草が主演し一世意を風靡した伝説の作品

会場出口には美内すずえ先生のメッセージが

早く結末は知りたいけれど、知ってしまったら「『ガラスの仮面』ロス」にもなりそう。知りたいけど、知りたくない。ファンはそんな複雑な感情でしょう

会場を出ると、北島マヤと姫川亜弓のどちらが「紅天女」にふさわしいか投票できます。吉本実憂さん、井本彩花さんはそろって「北島マヤ」。「参考にします」と美内すずえ先生
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