2018年12月21日(金)全国ロードショー!
アリー/スター誕生
2018年/アメリカ/カラー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
鑑賞日:2018年10月10日(水)
TEXT:キッズイベント 高木秀明
レディー・ガガ映画初主演
半生と重なるシンデレラストーリー!
歌手の夢をあきらめかけているアリーが、世界的ロックスターのジャクソンとの出会いによって、ウェイトレスからスターへと駆け上がっていくシンデレラストーリー。
ヒロインのアリーを演じるのは映画初主演の “歌姫” レディー・ガガ。自身もデビュー前はウェイトレスはもちろんナイトクラブのダンサーなどいくつもの仕事を掛け持ちして生活費を稼ぎ、そんななかで才能を見出され一躍スターになったため、ガガの半生とも重なる。
1937年に公開された『スタア誕生』の4度目のリメイクということもあり、内容に特別な目新しさは感じられないものの、ガガの圧倒的な歌唱力には、やはり本物の存在感はすごいと思わずにいられない。
比べてしまっては申し訳ないが、現在(2018年12月20日)大人気公開中の『ボヘミアン・ラプソディ』で「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックからは感じられなかったものだ(ただし『ボヘミアン・ラプソディ』も素晴らしい映画だった)。奇しくもガガは「クイーン」のファンであり、『ボヘミアン・ラプソディ』にはコメントも寄せている。そしてその名はクイーンの名曲「レディオ・ガ・ガ」が由来とも語っていて、同じタイミングでの公開とは不思議な縁を感じる。
フィクションと実話という違いはあるが、アリーもフレディ・マーキュリーも無名の人物が成功をつかむ話で、圧倒的な才能と仲間に恵まれることで飛ぶ鳥を落とす勢いで一気にスターダムにのし上がるが、その渦中の勢いに反して少しずつ狂いはじめる歯車には、似たものがある。
「成功」と「孤独」、そして孤独からの逃れ方というのは、いつの時代も変わらないということなのだろうか。それは才能の有無に限らず、人間の性なのかもしれないと、思わざるを得ない。『アリー/スター誕生』と『ボヘミアン・ラプソディ』、いずれも素晴らしい映画なので、この機会に、ぜひ劇場で2本とも観てほしい。
スターになるには何が必要なのか?
多くの人に認められるスターになるには、うまいだけではダメだということもよくわかる。最近TBSテレビで「消えた天才 〜超一流が勝てなかった人 大追跡〜」という番組を放送している。消えた理由はさまざまだが、いかに一流、スターでいつづけることが難しいかがよくわかる(みなさん別の世界で活躍中だ)。うまい、強いだけでは “何か” が足りない。その “何か” って何だろう。どうすればその “何か” に巡り会い、つかみ、離さずにいられるんだろう。その “何か” は人によって異なり、答えはひとつじゃないのかもしれない。
『アリー/スター誕生』は、『アメリカン・スナイパー』(2015年)で主演・製作を務めた俳優のブラッドリー・クーパーが初監督を務めるとともに、世界的ロックスターのジャクソンを演じている。同作はアリーの物語であるとともにジャクソンの物語でもあり、彼に共感する人も多いはずだ。
ブラッドリー・クーパーもとても歌がうまくて、ガガとのデュエットは聴き応え十分。ストーリーはもちろん、心震える曲にもきっと出会える。そして「自分もがんばろう!」って思うはずだ。メイキング映像や予告編の動画などが公開されているが、より深く感動するために、できればなるべく観ずに映画館に足を運んでほしい。
【映画紹介】2018年12月21日(金)全国ロードショー! アリー/スター誕生
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