ビートたけしさんも大興奮!
自らミイラとなった日本のミイラは圧巻!
世界最大級となるミイラを科学する展覧会『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』が、2019年11月2日(土)から東京・上野の国立科学博物館で開催! 前日に開催された内覧会に行って来ました!
【プレゼント】『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』ご招待券プレゼント!2020年2月24日(月・休)まで国立科学博物館で開催!
”ミイラ“ と言うと真っ先に “エジプト” が思い浮かびますが、日本を含む世界各地で発見されています。『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』でも、南米、エジプト、ヨーロッパ、オセアニア、日本から43体のミイラが展示され、会場はそれにあわせて地域ごと4つの章で構成されています。
・第1章「南北アメリカのミイラ」
・第2章「古代エジプトのミイラ」
・第3章「ヨーロッパのミイラ」
・第4章「オセアニアと東アジアのミイラ」
第4章の「オセアニアと東アジアのミイラ」では日本のミイラも4点展示され、『特別展ミイラ』のスペシャルサポーター ビートたけしさんも、仏教思想にもとづいて “即身成仏” を切望した僧侶の即身仏「弘智法印 宥貞(こうちほういん ゆうてい)」と、自らを実験台にした江戸時代の本草学者(今の博物学・薬学者)のミイラは「迫力があったね」と興奮気味。
そもそも自ら望んでミイラになるのは特殊であるとともに、個人の特定、ミイラになるまでの過程を比較的明確に知ることができるのも珍しく、しかも本草学者のミイラは赤みがかった肌で、今なお生きているかのように本当にきれい。“ミイラ” の概念を覆す生々しいミイラです。
自分の研究成果を確かめるために自らの遺体を保存する方法を考案してミイラとなったそうで、そこには気迫のようなものも感じられました。亡くなる前に「柿の種子」を大量に摂取していて、赤みがかった肌は種子に含まれるタンニンの影響と推定されていますが、ミイラ化した具体的な方法はわかっていないそうです。
【イベント概要】『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』2019年11月2日(土)〜2020年2月24日(月・休)国立科学博物館で開催!
人間がつくるミイラからは
環境、文化、思想、死生観がわかる
ミイラは大きく自然にできた「自然ミイラ」と、人間がつくり出した「人工ミイラ」に分けられますが、いずれも発見された場所の自然環境に強く影響を受け、「人工ミイラ」の場合は地域によりその制作方法には多様な特徴が見られます。
高温多湿の日本は乾燥しているエジプトと比べれば自然ミイラにはなりにくく、また人工ミイラをつくる際にも、エジプトとは異なる工夫や技術が必要になるでしょう。そのようなミイラとそれを取り巻く人々の営みは「ミイラ文化」というひとつの文化とも言え、ミイラを研究していくことで、その国や地域の文化、思想、死生観を知ることができるのです。
「子どもたちにも興味を持ってもらえれば」
ビートたけしさんがアピール!
「怖い」「気持ち悪い」というイメージのあるミイラですが、「死」を感じる “怖さ” はそれほどないように感じました。ミイラは温度や湿度などちょっとした環境の変化で簡単に壊れてしまうほど脆いそうで、同展の監修を務めた国立科学博物館 人類研究部 人類史研究グループ 研究主幹の坂上和弘氏は「そんな脆いものを、どんな人たちが守ってきたのか、そして、そもそもミイラになった人、ミイラをつくった人はどんな人たちだったのか、そういうミイラを中心とした人々の歴史や考え方、文化、死生観を紹介しています」と同展を説明。
ビートたけしさんも「できるだけ多くの人に見てもらいたい。特に子どもが興味を持ってくれたら、第2、第3の吉村作治(日本におけるエジプト考古学の第一人者)が出てくるかもしれない(笑)。興味あるものを、もうちょっと、もうちょっと知りたいというのが大事。知識欲があるから、みんなネット検索をするんだろうけど、やっぱり実物は妙な迫力があるよね」と、子どもたちにも見て欲しいとアピールしました。
さらにイギリスは産業革命で経済が大きく発展した際ミイラを燃やしてしまったと、「経済の発展が、過去の残すべきものを簡単に処分してしまう思考や時代にしてしまうことが恐ろしい。王様の墓を荒らして貴金属を溶かしてお金に換えてしまったこともあるけど、早くから教育することで、文化遺産を大切にする風潮がもっと広まるといい」と訴えました。
薄暗くひんやりとした会場に、たくさんの人の形をした茶褐色の塊がある。寝かせて展示しているミイラも多く、背の小さい子どもにとっては見づらく、正直、子どもたちが喜んで見に行く展覧会とは趣が異なります。
しかし、今なお死後は未知の世界で、それと同じくらい “長寿” や “永遠の命” については研究されています。ミイラは過去の人たちの “永遠の命” に対する想いや、亡くなった人たちを偲ぶ気持ちを形にしたものであるとともに、ここから生まれた技術や芸術もあります。人々がどのような気持ちでミイラをつくったのか、今につながる “人間の本質” を理解するのにも役立ちそうです。
『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』の内覧会は、折しも日本の大切な文化遺産、沖縄の「首里城」が燃えてしまった日の翌日、11月1日(金)に開催されました。文化遺産とはどういうものなのか、なぜ大切なのか、子どもたちに伝え、大切にする心を育むにはよい展覧会だと感じました。
【プレゼント】『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』ご招待券プレゼント!2020年2月24日(月・休)まで国立科学博物館で開催!
『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』は、2020年2月24日(月・休)まで国立科学博物館で開催!
記事が役に立ったという方はご支援くださいますと幸いです。上のボタンからOFUSE経由で寄付が可能です。コンテンツ充実のために活用させていただきます。