2019年11月8日(金)全国ロードショー!
ターミネーター:ニュー・フェイト
2019年/アメリカ/カラー
製作:ジェームズ・キャメロン(『アバター』『タイタニック』)
監督:ティム・ミラー(『デッドプール』)
出演:アーノルド・シュワルツネッガー、リンダ・ハミルトン、マッケンジー・デイヴィス、ナタリア・レイエス、ガブリエル・ルナ、ディエゴ・ボネータ
配給:20世紀フォックス映画
© 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved
鑑賞日:2019年10月29日(火)
TEXT:キッズイベント 高木秀明
3人のレジェンドが28年ぶりに復活!
「ターミネーター2」の正統な続編!
ジェームス・キャメロンが製作・ストーリーを務め、リンダ・ハミルトン扮するサラ・コナーとアーノルド・シュワルツェネッガーのT-800が登場することで、“正統な続編” と言われている「ターミネーター:ニュー・フェイト」。
映画は衝撃的にはじまる。「ターミネーター2(T2)」のエンディングから想像していた世界が打ち砕かれ、一気に物語の世界に引き込まれる。頭の中は “混乱” しかない。
なぜなら、「T2」でサイバーダイン社は破壊、T-800も消滅、人類滅亡の日 “審判の日” は回避され、未来でターミネーターはつくられないはずだ。しかしなぜか最新型ターミネーターREV-9(レヴ・ナイン)が現れている! しかしスクリーンに映し出されるアクション、物語に目と耳は釘付けで、ゆっくり考えている暇はない。
「T2」でサラと息子のジョン・コナーを襲った液体金属のT-1000もすごかったが、今作のREV-9もハンパじゃない。どれだけ破壊されても復活し、目的を果たすまでどこまでも追いかけてくる。シリーズ1作目「ターミネーター」(1984年)、2作目の「T2」(1991年)の伝統をしっかり受け継いでいるのも、ファンとしては嬉しい。
回避したと思われた “審判の日”
だが、その危機は終わってはいなかった…。
メキシコシティの自動車工場で働く21歳の女性ダニー(ナタリア・レイエス)の前に、突然REV-9が現れ襲いかかるが、間一髪、謎の女性戦士グレース(マッケンジー・デイヴィス)が救い出す。
サラとT-800により “審判の日” は回避、30億人の命は助かったものの、未来では再び新たな脅威が現れているようだ。そしてその鍵を握るのが、ダニー。ダニーを自らと重ね合わせたサラはダニーを助けることを決意、そしてそこにT-800も加わることに。
見どころのひとつはREV-9との壮絶なバトル。「T2」でも多くの人を魅了したカーチェイスはもちろん、空、水中、ありとあらゆるところでバトルが繰り広げられる。そしてその中で、ダニーとグレース、ダニーとサラ、そしてサラとT-800、それぞれに絆が生まれる。
なぜダニーはREV-9に命を狙われるのか? 誰がREV-9を送り込んだのか? 命がけでダニーを守るグレースとは何者なのか? サラはなぜ戦い続けていたのか? そしてT-800はなぜ存在しているのか? なぜREV-9と戦うのか? 謎は盛りだくさんだが、少しずつ、すべてが解き明かされていく。
未来は変わった
しかし運命は変わらない!?
「ターミネーター」「T2」では、人類滅亡を目論むAI(人工知能)との戦いが描かれた。当時はまだSFだったが、いまやその危機は現実のものになりつつあり、物語はよりリアルさを増している。
REV-9もT-1000同様、無表情ではあるが、驚くべきは自然と人間と雑談を行なったり、軽く冗談(皮肉?)を言ったり、コミュニケーションを通して人間をコントロールしていくところだ。T-1000のように寡黙で、脇目も振らずどこまでも愚直に追い詰められるのも恐怖だが、人を騙し、操り、追い詰めるREV-9からは、手のひらで弄ばれ、ジワジワと追い込まれる逃れられない恐怖、AIの進化も感じる。
シリーズが進むにつれ魅力がなくなる作品は多いが、さすがジェームス・キャメロンが製作に加わった“正統な続編” 。多少こじつけを感じる部分もあるが、「T2」以後の世界を見事に描き、次のスタートを切るべく、シュワちゃんの「ターミネーター」を終わらせたように感じる。今作は新たな3部作のはじまりとの噂もある。しかも海外でのタイトルは「Terminator:Dark Fate(ダーク・フェイト)」。人類の未来はどうなるんだろう?
※ Fate(フェイト):運命
「ターミネーター」「T2」のファンなら十分楽しめるし、サラ役のリンダ・ハミルトンは63歳、シュワちゃんは72歳。この年齢でここまで活躍できるのは、多くの人に希望も与えてくれる。さらに主要メンバーはダニー、グレース、サラと女性が多く、女性の方にもオススメだ。
そして観たことのない世代の方は、ぜひ「ターミネーター」「T2」「ターミネーター:ニュー・フェイト」と観てほしい。迫力のアクション、そして人間同士はもちろん、人間とマシンとの関係にも胸を打たれるはずだ。
【映画レビュー】『ターミネーター:ニュー・フェイト』2019年11月8日(金)全国ロードショー!
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