「ホテイのやきとり」は宇宙食!?
宇宙基準をクリアした工場を見学!
“宇宙食” がごくごく身近な場所、普段買い物に行っているスーパーマーケットでも購入できると言ったら、驚くだろうか?
ほのぼのとした可愛らしい親父(ヤキヤキ親父)のイラストが目印、昔から人気の缶詰「ホテイのやきとり」の「たれ味」と「柚子こしょう味」が、2019年10月にJAXAの「宇宙日本食」に認証され、2020年で50周年を迎えたこの記念すべき年に宇宙へと飛び立つ予定だ。
「近いうちに種子島宇宙センターから発射されるH2Aロケットで、宇宙飛行士に届けられます」と、ホテイフーズ コーポレーションの山本達也社長。身近な味の「ホテイのやきとり」が宇宙で食べられている映像が見られるのはとても楽しみだ。そしてその美味しさが宇宙から世界へと広がるかと思うと、ワクワクする。
さらに驚くべきことは、市販品がそのまま宇宙食になったということ。宇宙食には「国内製造」「宇宙空間で飛び散らない」「常温で1年半以上の賞味期限」「限られた設備で調理可能」などといった基本条件をはじめ、安全性や耐圧、耐寒耐熱(-50度〜+50度)など、さまざまな基準をクリアしなければならない。
しかし「ホテイのやきとり」は改めて特別なことはせず、そもそもが宇宙食基準でつくられていたということになる。市販品が「宇宙日本食」の認証を取得したのは極めて珍しく、食肉缶詰としては国内初だ。
以前、NHKドキュメンタリーの地球ドラマチック「宇宙食レボリューション〜三つ星シェフの挑戦〜」という番組で宇宙食開発の大変さを観たことがあったので、これにはとても驚いた。それでも厳しい基準をクリアするため、認証までには2年7ヵ月を要したそうだ。
そんな「ホテイのやきとり」をつくっているホテイフーズの富士川工場の見学に、2020年2月26日(水)、行ってきた。一般にも開かれているので、誰もが宇宙基準の製法を見ることができる。
さらに今回は特別に、間近で炭焼きの様子を見せてもらうことができた。「ホテイのやきとり」の焼き鳥はすべて、実際に炭火職人さんが付きっきりで炭火を調整して焼き上げている。そしてそれが、「ホテイのやきとり」の美味しさの秘密の一つだ。
50年間で東京ドーム1.5杯分を販売!
普段使いはもちろん、災害時の備蓄食にも!
「ホテイのやきとり」には現在6つの味がある。50年前に誕生した、たれ味(1970年)、塩味(1975年)、ガーリックペッパー味(2008年)、柚子こしょう味(2010年)、うま辛味(2018年)、そしてこの3月に塩レモン味が発売された。
50年間の累計販売数は9億缶で、これは東京ドーム1.5杯分に相当する。普段使いはもちろん、賞味期限が3年と長く、緊急時に不足しがちなたんぱく質や脂質を補給できるため、災害時の備蓄食としても注目されている。
鶏肉の脂質は融点が低く、加熱しなくても口の中で自然に溶けるため、常温でも美味しく食べられることも備蓄食に向いている。
備蓄食は食べながら常備する “ローリングストック” が提唱されている。缶詰の鶏肉は味付け、加熱も済んでいるので、レンチンだけで簡単につくれる、子どもたちが好きなメニューもたくさんある。もちろん、親御さんのお酒のお供にも。普段使いをしながら、“いざ” というときのためにストックしてはいかがだろう。2019年春に発売し話題となった業界初の「からあげ缶詰」もおすすめだ。
なお、ホテイフーズの公式ホームページには、たくさんの簡単レシピが掲載されている。献立に悩んだときの参考に、どうぞ!
缶詰アレンジレシピ
http://www.hoteifoods.co.jp/recipe/
ホテイフーズ 富士川工場見学案内
http://www.hoteifoods.co.jp/kengaku/
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