子どもたちがこんなに長く家にいる機会は、今だけのこと。なにかと芳しくない話題が多い中だからこそ、親子で楽しんでもらえる映画と本を……、と思ったんですが、あたしには子どもはおりません。なので、子供時代に夢中になった作品を紹介します。
あたしが子どものころ夢にまで観たほど熱中した作品。すでに『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』などなど、今のキッズに人気の作品をコンプリートしてしまった子どもたちには新鮮に映るはずですよ。
(2020年5月8日[金]公開)
アラフィフの方には懐かしい、今の子どもたちにはちょっと怖いこの表紙。小学校の図書室には必ずあった江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズです(今もあるのかな?)。
読んでいると、インパクトの強い表紙絵が動き出して脳内をかけめぐり、自分も少年探偵団の一員になった気分になりました。江戸川乱歩はちょっと大人向けでは…と思うのは大人の考え。子どものイマジネーションを広げるためには最強の教材だと思いますよ。
まずは名著「怪人二十面相」からどうぞ!
今も現役バリバリのハリソン・フォードが、冒険アクションスターとしての知名度を確立したシリーズ第2弾。
もーね、当時この映画を劇場で何度観たことか。それも、同級生みんな。ちょっと怖いシーンもあるけど、それがヤミツキになるのは遊園地のお化け屋敷方式。トラウマ化するほど怖いことはありません。なんせ、インディがかっこいいの。
それに、シリーズ中最初で最後、男の子が相棒となる作品。しかも、差別や偏見が生み出す悪、という普遍的メッセージが色濃く盛り込まれていて、自然と「正義とはなにか」を学ぶことができます。
高橋留美子原作の「うる星やつら」の劇場版第2弾。これだけ単体で観てわかるか、って? わかりますって。キャラ説明しなくても大丈夫。だって、子どもたちは想像力豊かだもの。
推理ものミステリー的な展開や、RPGのようなキャラの役割設定などなど、子どもたちがハマりそうな要素がたっぷり。
この作品で何が素晴らしいかというと、あらゆる名作映画へのオマージュが盛り込まれていること、逆にこの作品が元ネタとなった現代の映画も多数あるということ。
映画では禁じ手と呼ばれる「夢オチ」を、ここまでエンタメにしている作品はありません。映像表現も80年代の作品だとは思えないほど斬新で、『ルパン三世 カリオストロの城』と双璧をなす傑作アニメ映画です。
よしひろまさみち
映画ライター。音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経てフリーに。現在、雑誌やWebで映画レビューやインタビューを連載。テレビ、ラジオ、イベントなどで映画紹介を担当。
twitter:https://twitter.com/hannysroom
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