2021年4月18日(日)までBunkamura Gallery、4月21日(水)〜26日(月)まで障害者スポーツ文化センター 横浜ラポールで開催!
第3回 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 公募展(ニッポンザイダン ダイバーシティ・イン・ジ・アーツ)
入場無料! 渋谷と横浜で開催!
魅力的な作品多数、アートの展覧会
ぜひ足を運んでいただきたい展覧会がある。絵画、写真、書、造形など、多彩なアートを展示している「第3回 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 公募展(ニッポンザイダン ダイバーシティ・イン・ジ・アーツ)」だ。国内外2,000点を超える応募のなかから選ばれた入選作品を、審査員の1人で美術家/アートディレクター 中津川浩章氏のディレクションにより154点を渋谷で、57点を横浜で展示する。
・東京会場:2021年4月3日(土)〜18日(日)Bunkamura Gallery/Wall Gallery
・横浜会場:2021年4月21日(水)〜26日(月)障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール
現在開催中の渋谷では、Bunkamura GalleryとWall Galleryのすべてを使用して154点もの作品を展示している。第2回を新型コロナウィルス感染症の影響で中止したため、第2回とあわせた通常の倍ほどの作品数になったことで、その光景は圧巻、たっぷりとアートに浸ることができる。会期も通常より長く、何度も見にくる方もいらっしゃるそうだ。
作者は、おそらくほとんどの方が知らないであろう無名の方々。実はこの展覧会は障害のあるアーティストによる作品展だが、その多彩な表現は、気持ちに寄り添ってくれたり、元気づけてくれたり、刺激を与えてくれたり、見る人の心のあり様でさまざまな感情を芽生えさせてくれる。
日本財団が進める「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS プロジェクト」は、「障害者と芸術文化」の領域への支援を通して、誰もが参加できるインクルーシブな社会の実現を目指している。この公募展は本プロジェクトの一環として、障害のある人へアート活動の機会を提供するとともに、アーティストの発掘を行うため2018年より実施している。応募作品はどれも何かに寄せたり、カテゴライズすることができず、まだ見たことのない表現にもきっとここで出会えるだろう。鑑賞される方も既成概念等にとらわれずに自由鑑賞していただきたい。誰もが参加できる展覧会だ。
作品を目の当たりにすると、人は誰しも可能性を持っていることを実感する。そしておそらく誰の身近にも存在しているであろう障害ある方々に想いを馳せ、もっと知り、触れて欲しいという想いが伝わってくる。うまく言葉にできなくとも、アートを通してメッセージを発信しているのがわかる。
毎年増える応募作品にあって、何度も出品されているアーティストもいる。この公募展を通してアーティストの成長を見ることもでき、また近い将来、同展から世界に羽ばたくアーティストが生まれる瞬間にも立ち会えるかもしれない。毎年の開催を楽しみにしているファンも多い。ぜひ一度、直接作品を見ていただければと思う。きっと、お気に入りの作品に出会えるはずだ。
第4回となる同公募展の作品を募集する。応募期間は2021年7月1日(木)から7月15日(木)までなので、アーティストの方は、ぜひご応募ください。たくさんの方に作品を見てもらえるチャンスです。
同展に総合ディレクターとして関わる鈴木京子氏によると、「障害者を取り巻く状況は少しずつ変わってきていると感じます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックのテーマが「多様性と調和」となり、2016年の「障害者差別解消法」と同年に開催されたリオ・デ・ジャネイロのオリンピック・パラリンピック、そして2018年に「障害者文化芸術活動推進法」が施行され、政治的な動きも大きなきっかけになっています。それにより以前は難しかった当事者自身が声を上げることもできるようになり、理解まではまだだとしても、理解しようとか、いろいろな気づきが社会の中に生まれてきたと実感しています」
「今では同展のような展覧会が全国各地で開催され、障害のある人が活動できる場所、評価してもらえる場が増えたことも非常に嬉しいですね。その中で同展が他と大きく異なるのは、海外のアーティストも参加していること、作品のクオリティも非常に高いことです。才能あるアーティストも発掘しています。
この公募展に入賞したら “すごい!” という、公募展の知名度、クオリティをあげていき、障害の有無関係なくアーティストが同展に出品したいと思うようになったときに、初めてこの公募展を立ち上げた目標が叶ったことになると思います。
最近は「ダイバーシティ(多様性)」という言葉をよく聞きますが、障害者の方も “ここ” に入れますよ、というのがダイバーシティではないんです。“ここ” という小さな場所ではなく、それを取っ払って、誰もがどこにでも自由に参加できることがダイバーシティなんです。
子どもたちには「障害がある人は大変だから親切にしようね」と言うよりも、障害者の方もいるワークショップなどに参加するのがいいと思います。ダイアログ・ミュージアム「対話の森」などは、そのような体験がいつでもできますね。その体験を通して子どもたち自身が自然と気づき、障害者の方への配慮、接し方を身につけられるといいなと思っています。
歳をとるとできないことが増えていき、誰もが障害を持つような状態になっていきます。すべての人にとって暮らしやすく、生きやすくすることは、障害者の方のためだけではなく、自分のためでもあると思っています」
「第3回 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 公募展」は、2021年4月18日(日)まで東京・渋谷のBunkamura Gallery/Wall Galleryで、2021年4月21日(水)〜26日(月)まで横浜の障害者スポーツ文化センター 横浜ラポールで開催します。
・東京会場:2021年4月3日(土)〜18日(日)Bunkamura Gallery/Wall Gallery
・横浜会場:2021年4月21日(水)〜26日(月)障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール
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