チームラボのセノグラフィーで
これまでのオペラの概念を超越!
1926年のイタリア・ミラノの初演から100年近くの時を経て、アート集団「チームラボ」がセノグラフィー(空間演出)を手がけたジャコモ・プッチーニのオペラ『トゥーランドット』新制作が、2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)に東京文化会館 大ホールにて上演。21日(火)に開催されたゲネプロ(最終リハーサル)を観てきました。
【公演紹介】2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)に東京文化会館で上演! トゥーランドット(ジャコモ・プッチーニ作曲オペラ)
チームラボの立体的な光の彫刻空間とデジタルアートにより、これまでのオペラの概念を超越する没入的な空間を創り出し、2022年6月に行われたジュネーヴ大劇場(スイス)でのワールドプレミエでは「真の総合芸術」「壮大な視覚体験」と絶賛されました。
物語の舞台は古代中国の王都。絶世の美女だが冷酷としても知られているトゥーランドット姫は、言い寄る者に「3つの謎を解いた者を夫として迎えるが、解けない場合は斬首の刑」とし、次々と犠牲者を出していた。
放浪の末、王都にたどり着いた亡国の王子カラフは、刑の執行の場でトゥーランドットを一目見て惹かれ、彼女の出す死の謎掛けに挑む。見事に謎を解いたカラフだったが、頑なに求婚を拒む姫に解けたら自らの命を差し出すとひとつの謎を出す。
3幕冒頭でのカラフのアリア「誰も寝てはならぬ」は大きな見どころのひとつですが、冷酷になった理由を独白するトゥーランドット、カラフを慕う女性リューのアリアも胸を打つ。もちろん、トゥーランドットの3つの謎を解くシーンも圧巻。
新解釈、比喩、象徴、斬新な視覚的表現
実⼒派ダブルキャストで演じる
王都の場面は近未来的かつディストピアのイメージで、トゥーランドットを頂点に男たちは監禁されている。そして登場人物の心情は、万華鏡のようなひし形の「心の部屋」で表現。欲望や欺瞞、葛藤、コンプレックスや恐怖などの混乱した心が、美しく魅惑的に描かれます。
空間演出はもちろん衣装もこれまでの『トゥーランドット』とは異なり、何度も観ている方にとっても新鮮かつ新たな感動を得られ、オペラを観たことがないという方には、チームラボのデジタルアートが敷居を低くしてくれる。物語の起源は1197年にまでさかのぼることができるとも言われ、古くから愛されている、誰もが理解できる馴染み深いもの。
キャストはトゥーランドットに⽥崎尚美さんと⼟屋優⼦さん、カラフに樋⼝達哉さんと城宏憲さん、リューに⽵多倫⼦さんと⾕原めぐみさんといった実⼒派によるダブルキャスト。
大絶賛を得たジュネーブでのワールドプレミエ公演からブラッシュアップされたセノグラフィーと、日本トップクラスのキャストによる珠玉の歌唱と迫力の演技で魅せる最先端の『トゥーランドット』が、満を持して2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)に東京・上野で上演!
【公演紹介】2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)に東京文化会館で上演! トゥーランドット(ジャコモ・プッチーニ作曲オペラ)
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