2025年2月21日(金)全国ロードショー!
『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』キャスト 戸塚有輝さん、金田昇さん、辻本貴則監督インタビュー!
※本インタビューでは作中の登場人物としてではなく、出演した俳優、監督としてお答えいただいています。お子様の閲覧にはご配慮ください。
※テレビシリーズ最終回のネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。
※辻本貴則監督の「辻」は一点しんにょう。
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劇場版『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』が2025年2月21日(金)全国ロードショー! キャストの戸塚有輝さん、金田昇さん、そして辻本貴則監督にインタビュー!
最後まで貫かれた「走れ、ユウマ!」
シュウとの絆、友情、そして成長
ー ユウマとシュウの絆、友情をひしひしと感じる最終回になっていました。最終回に向けて戸塚さんはどのような意気込みで取り組んでいましたか?
戸塚有輝さん(飛世ユウマ:SKIP所属/ウルトラマンアーク)
最終回に向けていろいろなものを積み上げていて、ユウマが抱えるトラウマも含め、“すべての困難を乗り越える” というのが最終回だと考えていました。だから、このために今までやってきたんだという、そういう感覚で臨んでいました。
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最終回だからといって特別な意気込みはなかったという戸塚有輝さん。しかし「このために今までやってきた」という気持ちで臨んだ
ー 金田さんは最終回はどのように感じましたか?
金田昇さん(石堂シュウ:地球防衛隊・宇宙科学局所属/「SKIP」特別調査員)
ユウマとシュウの絆が強く出ていると感じましたし、ユウマのモットーでもある「走れ、ユウマ!」というのを最後まで貫き通していると思いました。やっぱりみんなユウマについて行った、知らず知らずのうちにユウマに連れられて走っていたんだなとすごく感じました。
【インタビュー】新テレビシリーズ『ウルトラマンアーク』キャスト 戸塚有輝さん、金田昇さん、水谷果穂さんインタビュー! 2024年7月6日(土)からテレ東系列で朝9時放送スタート!
【映画紹介】2025年2月21日(金)全国ロードショー! ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク
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「最終回は個人的にもとても印象的な回になりました」と金田昇さん。ユウマとシュウの絆が強く出ていて、シュウとしてもすごく感慨深かったそう
ー 監督はどのようなことを伝えて撮影されたでしょうか?
辻本貴則監督
撮影時に毎回、そのシーンの意図を説明したりすることはなくて、もし心配なことがあるならもちろんその場で話したり、気になることがあれば役者のみなさんも聞いてくるので、最終回だから特別何かを伝えたということはなかったですね。
それに僕はテレビシリーズ内で7本ほど監督していますが、それ以外は他の監督が撮っています。このふたりはシリーズ内を通して別の監督のもとで芝居をして、僕が知らない成長をし、キャラクターをつくりあげてきました。そこをねじ曲げるようにして自分のやりたい方向に持っていくのは観ている方の混乱を招きます。
シリーズ作品というのは、ユウマやシュウ、他のSKIPのメンバーもそうですが、いったん走り出したらそのキャラクターはその役者の方がつくっていくしかなくて、監督が代わったからといってキャラクターはぶれちゃダメなんです。僕はキャラクターも含めて大きく広がったそれまでの話をまとめていく、それが最後の2話でした。
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テレビシリーズの最終回、そして劇場版について、貴重なお話しをたくさんしてくださった辻本貴則監督
ー 1〜3話を撮ったときと最後の2話では、ふたりの感じは変わっていましたか?
辻本貴則監督
最初に比べるとさらに落ち着いていましたね。ふたりとも新人でしたが1〜3話の頃からちゃんと準備をしていて、緊張で芝居がかたいということもありませんでした。現場慣れしてないがゆえのぎこちなさみたいなのはありましが、最後の2話を撮る頃にはなくなっていたので、役も現場も体に馴染んだんだろうな、と。なので最後の2話は想定したことをちゃんと撮れれば必ずうまくいくなという感触はありました。
ー 戸塚さんはユウマとご自身と、最初に比べて成長したと実感しているところはありますか?
戸塚有輝さん
ユウマは新人としてSKIPに入り、最初は先輩後輩という関係だったものが一緒にいろいろな経験をすることで変化し、シュウとは相棒みたいな形になります。それはお話の中だけじゃなくて、普段の戸塚有輝と金田昇の関係もそうなっていって、それは画面にも表れているだろうと思いますし、そういった意味で、成長というか、関係性の変化はありましたね。
あと一番わかりやすい成長でいうと、変身するときに使うアークアライザーの扱い方は終盤になるにつれて慣れてきたなと思いました。アークアライザーを使っての練習って、あんまりできないんですよ。
ー 家では練習できないんですか?
戸塚有輝さん
家で練習する用のアークアライザーもあるんですが、本物ではないのでちょっと違うんです。本物を使えるのは変身するシーンを撮影するときだけ。数少ないその機会に集中していたからこそできた成長はあったかなと思います。
ー だとすると、変身シーンは毎回緊張しそうですね。
戸塚有輝さん
もうずっと緊張していました。
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「本物のアークアライザーを使える機会も少ないですし、いろいろなギミックがあるので、ていねいに扱わないと壊れそうなんです」と、戸塚有輝さん
ー シュウの成長はいかがですか?
金田昇さん
ユウマやSKIPのみんなに対する想いが回を追うごとに強くなり、それにともなって自分の考えていることを素直に表現できるようになりました。SKIPのメンバーの中でもかなり大きな変化、成長のあったキャラクターだと思います。
ユウマは決意、アークはSKIPへの気持ち
それぞれの想いを抱えて戦いへ
ー 24話の「舞い降りる夢幻」(2025年1月11日放送)で、ユウマはみんなの前でアークに変身します。それを見たときのシュウはどんな気持ちでしたか? ユウマはもうボロボロで、でもそういうユウマに頼らなきゃいけない。複雑な胸中だったと思うのですが。
金田昇さん
ユウマはやっぱり走っていくんだなという気持ちが大きかったですね。ユウマは走っていくし、みんなはそれを止められない。見習わなきゃいけないんだなというのをすごく感じました。
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「ユウマは走り、そんなユウマにみんなはついて行く、それが最後まで貫かれていました」と金田昇さん
ー 戸塚さんはいかがですか? 初めてみんなの前で変身しました。
戸塚有輝さん
歩きながらアークキューブを押すだけの変身だったんですが、後ろから声をかけられると、やっぱり振り向きたくなるんです。でもそこは監督が「振り向かないでやろう」と。でも映像を観たらアークが振り向いてくれていて、それがすごくいいなって。その振り向いたアークを見るSKIPのみんなの反応もなんかグッとくるところがあって、すごくいいシーンだなって思いました。
ー 監督はもちろんそれを狙っていたんですよね?
辻本貴則監督
「グッとくる」と言ってもらってよかった。安心しました(笑)。アークに親しみを感じてもらいたいというか、アークもSKIPを気にかけているということを “振り向く” ことで表現しようと思いました。ユウマは「変身するぞ!」 という “決意” を前を向くことでしっかり見せて、アークは振り向いてSKIPへの気持ちを感じさせつつ戦いに行くという、それぞれの気持ちを込めたシーンです。
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「想定通りの感想をいただいて、ありがとうございます(笑)」と笑顔の辻本監督
劇場版を観たらもう1回テレビシリーズを
それで『ウルトラマンアーク』は完結する
ー 今回初のメイン監督ということで、どのような映画にしようと思われましたか?
辻本貴則監督
テレビシリーズの25話で描きたいと思ったことは描けたので、もう1回すごい敵が来てさらに激しいバトルがはじまるというのは、ちょっと蛇足に感じる。そのあたりの不満点をうまく解消できるアイデアを今回は模索しました。
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宇宙寄生植物ガチュラ(写真中央手前)と怪獣防災科学調査所「SKIP」の仲間たち(写真左から、夏目リン・ユピー・石堂シュウ・飛世ユウマ・伴ヒロシ)
©円谷プロ ©ウルトラマンアーク特別編製作委員会
ー 試写を拝見させていただきましたが、劇場版でのユウマとシュウの絆がテレビシリーズの最終回にもどこかつながる部分があると感じました。
辻本貴則監督
ちゃんと考えてるでしょう(笑)? ユウマは宇宙賢者ディグル星人 サスカル(演:竹中直人)から学びを得るんですが、学びの中にはいくつかテレビシリーズにも関わる内容があります。
テレビシリーズの最終回を観てくれた人は、この劇場版を観ればもう一度テレビシリーズが観たくなるだろうな、という仕掛けがある。なので劇場版を観て、さらにもう1回テレビシリーズを振り返ってもらえると、ようやくこの『ウルトラマンアーク』は完結するのかなと思います。
竹中直人さんとの共演は試練!?
怖いけど信じる、それも物語を流れるテーマ
ー ユウマはサスカルから「勇者たる資格があるか?」と試練を課されますが、戸塚さんにとっても竹中直人さんとの共演が一番の試練だったのではと思ったのですが、いかがでしたか?
戸塚有輝さん
まわりからも「試練だぞ」と言われていましたし、ずっと「どうしよう?」と思っていましたが、撮影がはじまったら、試練ではなく “ご褒美” でした。もうずっと楽しくて、竹中さんのサスカルにあわせていればそのシーンがおもしろくなるので、僕はただただ台本通りに演じるだけでした。楽しかったですし、すごいなって勉強にもなりました。
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竹中直人さん演じる宇宙賢者ディグル星人 サスカル
©円谷プロ ©ウルトラマンアーク特別編製作委員会
ー 竹中さんと言えばアドリブが有名ですが、アドリブは結構ありましたか?
戸塚有輝さん
たくさんやってくださっていました。僕からも何か竹中さんに対してできることがあればよかったんですがなかなか難しくて、本当、受け取るばかりになってしまいました。
ー 劇場版ではさまざまな試練があって、中にはユウマとの友情を試されるものもありますが、なぜシュウはそこまでユウマを信じられるのでしょうか? 人を信じるのって、結構怖かったりしますよね。
金田昇さん
信じる怖さを払拭するというか、怖いんだけど信じてみようというのが、『ウルトラマンアーク』の物語全体を通してのテーマになっていると思っています。怖がらずに信じてみないと何もはじまりませんし、「走れ、ユウマ!」も一歩踏み出す怖さに対して背中を押している言葉だと思います。がんばって一歩踏み出したり信じたりするのはユウマから学んできたもので、それが積み重なった結果、シュウは最後までユウマを信じることができたのかなと感じます。
ー ユウマはどうですか? シュウは地球防衛隊所属で、一時はSKIPには秘密裏に動いていたこともあります。それでも最後まで信じ続けられたのはなぜでしょうか?
戸塚有輝さん
シュウがユウマからすごく影響を受けたのと同じように、ユウマもシュウから多大な影響を受けています。それが最終回のセリフにもつながっているので、ユウマが人として、ヒーローとして成長するには、シュウというバディは必要不可欠だったんだなって思います。
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お互いに大きな影響を与えあったユウマとシュウ。その積み重ねがあったからこそ、あそこまで “信じる” ことができたんですね
アークにそっくり闇のウルトラマン「ギルアーク」
テレビシリーズを観てくれた方へのご褒美になれば
ー 劇場版ではアークにそっくりな闇のウルトラマン「ギルアーク」という敵が登場しますが、ギルアークとの戦いはいかがでしたか?
戸塚有輝さん
黒いアークが純粋にかっこよくて、でも複雑な想いで戦っていました。
ー 金田さんはギルアークについてはどうですか?
金田昇さん
黒いアークの存在自体が何なのかがまったくわからないので、とにかく劇場版を観たいという気持ちしかないですよね。劇場版のポスターを見ても疑問がいっぱいで、でも、もう絶対におもしろい作品なので、ぜひ観ていただきたいです。
ー 監督はいかがですか? ギルアークを登場させた意図は?
辻本貴則監督
劇場版ってわざわざお金を払って観に来ていただくものなので、テレビシリーズを観てくれた方への最高のご褒美になればいいなと、今までやっていなかったことをやりました。それによってSKIPのメンバーの新しい一面を見せられたと思うし、ギルアークのような同じ姿をした敵が現れたらアークの戦い方も変わってきますよね。
お馴染みのキャラクターが新しい難事件に相対することで、新たな魅力を発見できる。それを大きなスクリーンで、アークを愛する同じ思いのファンのみんなと共有する。劇場版はそういうかけがえのない貴重な体験を得られるチャンス。本作はウルトラマンアークのお祭りみたいな雰囲気があって、ギルアークはまさにその象徴のような存在かなと。ぜひ劇場で存分に楽しんでたいただければと思います。
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ウルトラマンアーク vs ギルアーク
©円谷プロ ©ウルトラマンアーク特別編製作委員会
仲間や友情の大切さ、やさしさ
ユウマの姿から勇気を感じてほしい!
ー たくさんの子どもたちがこの劇場版を観ると思いますが、劇場版を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?
辻本貴則監督
ユウマとシュウはテレビシリーズで初めて出会い、仲良くなって相棒みたいになっていくんですが、劇場版ではふたりに新たな困難が襲いかかり、それに立ち向かっていく姿を描いています。仲間や友情の大切さを、この劇場版から感じてもらえればいいなと思っています。
金田昇さん
SKIPって本当にやさしい組織で、『ウルトラマンアーク』はメンバーのやさしさがつないできた物語になってると思います。子どもたちもやさしさを持って自分のできることを精一杯やることが本当に素晴らしいことだと思うので、それを続けていくことで楽しいことがたくさんあると思ってほしい。“やさしい気持ち” を持つ大切さが伝わるといいですね。
戸塚有輝さん
僕が子どものときもそうでしたが、子どもも子どもなりに日々の生活の中で大変なことや嫌なことがあります。でもユウマというヒーローにも試練や困難があって、それを乗り越えるユウマの姿を見て、何か少しでも勇気をもらったりしてもらえたら嬉しいです。でもまずは、劇場版を楽しんでほしいというのが一番です。
「ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク」は、2025年2月21日(金)全国ロードショー!
2025年2月21日(金)全国ロードショー!
ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク
「君に勇者たる資格があるかどうか、だ」
『宇宙賢者』を名乗る謎の男「サスカル」が主人公・ユウマに告げたその言葉が、この闘いのすべてのはじまりだった。ユウマに課せられる想像を超えた究極の試練。「失敗すれば、君はアークとしての力を失う」。
怪獣防災科学調査所「SKIP」のメンバーとして守ってきた星元市の平和、「SKIP」に集う仲間たちと築き上げて来た信頼の絆、たびたび直面して来た怪獣を倒す意義への葛藤‥‥。ウルトラマンに変身する光を手にしたからこそ、ひとり重圧を噛み締めてきたそんな使命たちが、いま、サスカルの手により弄ばれ、次々にユウマに襲い掛かる!
暴れる大怪獣たち、荒ぶる邪悪な宇宙人、時空さえも歪められた超次元の中で、ついにその姿を現す黒いウルトラマンアーク「ギルアーク」。
果たしてユウマは‥‥ウルトラマンアークは、『想像力』を超えて最大の試練に打ち勝ち、未来を守り抜くことができるのだろうか?!
辻本貴則(つじもと たかのり)
元・歯科技工士という異色の経歴を持つ映画監督。夢を追いかけて仕事の傍らで映像作品の自主制作を手掛がけると、数々の賞を受賞。独自のアクション演出スタイルが高く評価され2003年に商業監督としてデビュー。映画・テレビドラマ・アニメなど多数の作品を手掛ける中、2011年『ウルトラゾーン』にて幼少期に夢中になった『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『帰ってきたウルトラマン』を制作した円谷プロダクションの作品への参画が実現。ニュージェネレーションウルトラマンシリーズでは2015年『ウルトラマンX』にてシリーズ初参加。怪獣愛・ミニチュア愛に富んだ演出でファンに定評のある辻本監督が初のメイン監督として本作を紡ぐ。
※辻本貴則監督の「辻」は一点しんにょう。
戸塚有輝(とつか ゆうき)
2000年3月14日生まれ。SMA主催の俳優発掘オーディションに参加して現事務所に所属。九州大学在学中は福岡県を中心に活動し、2022年に制作されたNHKの地域発BSドラマで俳優デビュー。同年、福岡県糸島市を舞台にした地域発の映画にも好演し、大学卒業後に東京で本格的に俳優業をスタート。直後、テレビドラマやCMへと矢継ぎ早に抜擢され、ついにテレビシリーズ『ウルトラマンアーク』で主演の座を射止めた。大学時代に舞台照明の経験を持ち、趣味は写真撮影、照明器具を愛でること。設定年齢も同い年の新ヒーローを全力で演じている。
金田昇(かねた しょう)
2000年1月9日生まれ。2019年に開催された第32回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに選ばれたのちに俳優デビュー。身にまとった一見クールで素朴な印象を一瞬で覆す熱い演技も見せる若手俳優。まるで当て書きのようなエリート調査員「シュウ」のキャラクターをフレッシュに演じる。
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