
プロの映画監督から教わろう!「GEOキッズ映画制作ワークショップ」開催!
プロの映画監督と一緒に1本の映画をつくるワークショップ
2016年11月2日(水)〜6日(日)まで二子玉川で開催される、世界各国から“子どもたちに観せたい映画”を集めて上映する日本最大の子ども映画祭「キネコ国際映画祭 2016」。
この映画祭のプレイベントとなる「プロの映画監督から教わろう! GEOキッズ映画制作ワークショップ」が、9月の毎日曜日、全4回に渡って行われ、松本佳奈監督と、「かもめ食堂」や「めがね」など数々の大ヒット作を制作しているパラダイスカフェの映画制作チームの指導のもと、参加した12人の子どもたちはシナリオづくりから制作準備、撮影、出演、編集、音入れ作業と、1本の映画をつくるすべての過程を体験しました。

当日は台風16号の影響であいにくの空模様。10時スタートが強い雨により遅れています。それでもスタッフの方は黙々と撮影の準備中。思っていた以上にスタッフの方がたくさんいらっしゃいます
「GEOキッズ映画制作ワークショップ」は、株式会社ゲオが「子どもたちの未来を育む」CSR活動のもとに、映画制作の楽しさを体験してもらいながら、子どもたちが描く未来や夢のサポートを行う企画として実施されています。
映画は、作品を通じて育まれる感受性や新たな世界との出会いなど、人の心を豊かにしてくれる大切な文化です。子どもたちの未来にも、この文化がさらなる発展をしていることを願い開催されました。
台風のなか撮影スタート!
ワークショップを通して一回り大きくなる子どもたち
映画の内容はみんなで話あった結果『現代版 浦島太郎』に決定。取材した9月18日(日)はワークショップ3回目となり、浦島太郎がカメを助けるシーンや玉手箱を開けるシーン、そして現代の子どもたちと接点を持つ部分など、映画では2分30秒くらいのシーンの撮影が葛西臨海公園の海辺で行われました。
当日は台風16号の影響で強い雨が降ったり止んだり。思い通りに進まないなかでも、刻々と変化する天候に合わせて撮影場所やどうやったら望む映像が撮れるかを話し合いながら、撮影は進められました。

出演する子どもたちが衣装に着替えてスタンバイ。ヘアメイクさんが、強風で乱れてしまった髪の毛を直します
出演する子どもたちは監督から演技指導を受けたり、その他のお子さんたちはカチンコでスタートの合図を送ったり、カメラを覗いたり、モニターで撮影している様子をチェック。
リハーサルに本番、そして本番では撮影する位置を変えたり(アングル違い)、演技指導があったり、何度も何度も「もう一回行こう!」の声が響きますが、良い作品をつくりたいとみんな真剣。今日で3回目のワークショップ、子どもたちの間に一体感も生まれ、大きな子が小さな子をフォローしたり、この撮影を通して、子どもたちも一回り大きくなっているようでした。

松本佳奈監督(写真中央)から、出演する子どもたちへ、これから撮影するシーンの説明
松本佳奈監督は「自分が想像したものを形にしたら実際にどうなるか、思い通りにならなかったところを感じたり、でも完成したときは達成感もあったり。そして、こうやってものをつくるという体験が、これから先、映像に限らず、何かをつくるときに役に立てばいいな」と、子どもたちにこのワークショップを通して得てもらえれば、と話してくれました。
不安定な天候により撮影が不可能となり、急遽午後に予定していた一部の撮影をスタジオに変更。スタジオではグリーンバックで撮影し、背景を合成します。参加したお子さんの親御さんたちも、「ここまで本格的にやってくれるの!?」と、関心しきりでした。
あいにくの天候でしたが、だからこその一体感も生まれ、誰もが次回のワークショップ、そして上映でまた会えることを楽しみにしていました。
【開催概要】日本最大の子ども映画祭!「キネコ国際映画祭 2016 & TIFF」

浦島太郎がカメを助けるシーンの撮影に出演してもらうカメが、松本佳奈監督から渡されました
子どもたちの成長、普段と異なる一面も見られたワークショップ
親御さん方はこのワークショップを通して、お子さんが積極的になったこと、自らの意見を言えるようになったことを実感していました。またこのワークショップが家庭でも大きな話題のひとつになっていたり、ドラマや映画を観るときに新たな視点や考え方が加わったりと、これからに役立つ良い経験であることを感じているようでした。
次回はいよいよワークショップの最終回。今日撮影した映像の「編集・音入れ作業」を行います。そしてそれが終わったら11月4日(金)の「キネコ国際映画祭」で、たくさんのお客さんの前で上映! 自分たちが考えてつくり、出演もしている作品をたくさんの人と一緒に観て、子どもたちは何を感じるでしょうか? 楽しみですね。
※完成した作品は11月4日(金)16時30分より、キネコ国際映画祭2016&TIFF「アジアのティーンズフィルム」『特別上映作品』として上映します。ぜひご覧ください!
【開催概要】日本最大の子ども映画祭!「キネコ国際映画祭 2016 & TIFF」

みんなで描いた絵コンテに沿って撮影を進めます。雨風で早くも絵コンテはヨレてきています

カメラを覗いてみたい人!」の声に子どもたちが駆け寄ります。こんな本格的なカメラだとどんな風に見えるのでしょう?

浦島太郎役を交えて、松本佳奈監督から撮影についての説明。子どもたちを見つける場所などを伝えます

カメラで撮影している内容は、離れているモニタでも確認できます。子どもたちも撮影を心配そうに見守っています

撮影の様子をモニタで確認。離れていても、こうやってみんなでカメラで撮っているものを見ることができます

玉手箱を開けるシーンの撮影。白髪になった状態や煙はまたあとで撮影し、CGでみるみる変化するようにします

「どれどれ」という感じでカメラを覗く男の子。本物の機材に触れることができるのも、このワークショップの大きな魅力のひとつ。なかなか様になっています

いよいよ子どもたちの出番かな? 待つのも役者さんの仕事というのが、よくわかります

カメを助けるシーンは、場所を変えて撮影することに。どんな状況でも、そのときにできる最適な方法を探って撮影します

浦島太郎がカメを助けるシーンを撮影。背景に写るビルも、あとから処理をして消します

カメと魚を交換して帰る途中、草履がぬかるみにとられて脱げてしまいNGに

5〜6回ほど同じシーンを繰り返して撮影終了。風が強く、実はとっても寒かったんです。足も冷たいし、砂と草履で擦れて痛かった

撮影の合間に松本佳奈監督(写真中央)と記念撮影

撮影場所をきれいにします。風が強かったのでいろいろなものが波打ち際に流されていました。完成したものを見ただけではわかりませんが、きれいに撮影するには、こういうことも必要です

カメに意地悪しているシーンを撮影。たくさんのスタッフに囲まれていますが、長い映画だとこの2〜3倍もの人が関わっているそうです

子どもたちもカメラを覗いてアングルの確認

「よーいスタート!」カチンコの練習をしています

またパラパラと雨が降ってきました。傘の曲がり具合から風の強さがわかります。この後、あまりの風の強さにこの場所を使うことができなくなってしまいました

浦島太郎と現代の子どもたちが出会うシーン。子どもたちが海に向かって元気に走り出しましたが、どんなシーンになるのでしょうか?

みんな楽しそうですが、満足いく演技だったということでしょうか?

白髪に白い髭をたくわえた浦島太郎の撮影。最初に撮ったものの続きの撮影です

呆然とする浦島太郎の後ろを歩く子どもたち。浦島太郎との接点が生まれた場面です

子どもたちが不思議そうに浦島太郎を囲んだり

浦島太郎を不思議そうに見ながら横を通ったり、いくつか異なる演出での撮影を行いました

葛西臨海公園での撮影は、とりあえずここまで。スタジオに移動して引き続き撮影を行います

浦島太郎とはここでお別れなので、みんなで記念撮影

スタジオではグリーンバックで撮影し、背景を合成します。子どもたちはみなカチンコに自分の名前を書いていました。どんな映像になるのでしょうか?

撮影している内容は、後ろのモニタで確認できます

撮影するのは子どもたち。とてもいい表情で撮影しています

子どもたち全員を撮影し、今日はこれでおしまい。終わったのは17時をまわったころでした。お疲れさまでした

しかし、参加者が帰ったあとも、まだまだ撮影は続いていました。浦島太郎がやってきて、玉手箱を開けて煙が出るシーンをグリーンバックで撮影。映画をつくるのって、やっぱりとても大変ですね。でもそれだけ、完成したとき、観てくれた人が楽しんでくれたときの喜びは大きいのでしょうか。今度監督に聞いてみたいですね
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