※写真の幼虫、チョウは同一個体のものではありません。成長過程をまとめるにあたり異なる個体、異なる時期の写真を使用しています。あらかじめご了承ください。
【番外編】
なんで飛んで行かないの?
室内でアゲハチョウを育てる際のエサ
短気な幼虫、穏やかな幼虫と、いろいろな性格があったように、成虫になったアゲハチョウも、アウトドア派とインドア派がいるようです。
羽化したので外に逃がしてあげると、勢いよく外に飛び出して行くアゲハチョウもいれば、なかなか飛んでいかない、とても人懐っこいアゲハチョウもいます。
家にいてくれてもいいのですが、困るのがエサ。蜜のある花は、あまりお家の中にないですよね。かと言って、砂糖水はどれくらいの甘さにすればいいのか、よくわかりません。
そんなときには、ポカリスエットやアクエリアスのようなスポーツドリンクを与えてみましょう。脱脂綿にスポーツドリンクを含ませ、口のストローを楊枝で優しく伸ばして脱脂綿に誘導します。つけた口が “ピクピク” と動けばスポーツドリンクを飲んでいます。結局ずっと家にいて、これで2週間ほど生きてくれました。
アゲハチョウの口のストロー
羽化したてでは3本あるって知ってた?
羽化したてのアゲハチョウのストローのような口は3本に分かれています。口のあたりにいくつもの(本当は3本)の細い糸状のものがうごめいていて驚いたのですが、みるみるうちにその3本が寄れて1本になりました。
産まれてくるって大変
飛べない、歩けないアゲハチョウ
蛹の中で蛹の内側と羽根がくっついてしまい、羽化がうまくできないアゲハチョウがいました。蛹から出られず、もう死んでしまったかと土に埋めようとしたところ、ピクピクと動くので蛹の殻を取り外すと、くしゃくしゃの羽根、足もあまりよくない、飛べず、歩けずのアゲハチョウが出てきました。セミの羽化もそうですが、背中が十分に割れず、うまく羽化できない個体がいます。改めて、産まれてくるって大変だなと思いました。
自然界では生きていくことができないこのアゲハチョウ、どうしようかと思ったのですが、それほど長くは生きていられないかなと、スポーツドリンクを与えてみることにしました。
ティッシュでつくった布団に寝かせ、朝と夜の1日2回スポーツドリンクを与えると10日ほど生きていました。自然界のように、そのままにしておいた方がよかったのか、エサを与えた方がよかったのか、今でもよくわかりません。でも、子どもたちも「アゲハ元気?」なんて毎日気にしていました。
■ 1ページ:卵の産み付けと孵化
■ 2ページ:1齢〜4齢の擬態、5齢〜6齢の青虫
■ 3ページ:蛹から羽化
■ 4ページ(番外編):アゲハの成虫をスポーツドリンクで育てる/飛べない、歩けないアゲハチョウ など
【関連ページ】春の羽化が楽しみ! アゲハチョウの蛹、ただいま越冬中!
※ 販売されている山椒の木は殺虫剤がかけられているものがありますので、購入時にはご注意ください。殺虫剤がかけられたものは、来年からアゲハチョウのエサとして使えます。
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