映画レビュー『ドクター・ストレンジ』（2D・字幕版）

精神世界、異次元空間を行き交う
マーベルの新たなヒーローが誕生！

さまざまなタイプのヒーローを生み出しているマーベルの次なるヒーロー映画は、事故によって手術ができなくなってしまった元天才外科医のドクター・ストレンジ（ベネディクト・カンバーバッチ）。動かなくなった手を治すために踏み込んだ精神世界で修行を積み、時空、異次元を行き来できる魔術を手に入れ、世界の破滅を企む闇の魔術師と戦うことになる。

パラレルワールドや多元宇宙論をモチーフとした『ドクター・ストレンジ』は、1963年にマーベル・コミックに初登場。映画化を望まれながらもなかなか実現しなかったのは、時空や次元を超える独特の世界観の映像化が不可能だったため。レオナルド・ディカプリオが主演し、渡辺謙さんも出演している映画『インセプション』（2010年／クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作）を彷彿とさせるが、映像技術の進化によりさらに複雑化した映像を楽しむことができる。

「東洋哲学」に「多次元宇宙論」、大人でもそのすべてを完璧に理解するのは難しいが、歪んだ時空や異次元空間の映像は、もしかしたら私たちの生きるこの世界のすぐそばにあるのかもしれないと感じさせてくれる。大人にとってはドクター・ストレンジの師となるエンシェント・ワンの含蓄ある言葉、そしてドクター・ストレンジの戦い方から得ることもありそうだ。

「アベンジャーズは物理的な脅威から世界を守り、我々は神秘的な脅威から世界を守らねばならない」とドクター・ストレンジ。今後はアベンジャーズとともに活躍することになりそうだ。

ドクター・ストレンジもアイアンマンのトニー・スタークも、どちらもおじさんで天才。ただ考え方や戦いのアプローチが大きく異なるので、相容れるのか、相反するのか、このふたりの共演は楽しみだ。

【映画紹介・予告編】ドクター・ストレンジ　2017年1月27日（金）全国ロードショー！

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