
昆虫の魅力がたっぷり!
この夏おすすめの展覧会!
特別展「昆虫」は、国立科学博物館が満を持して開催した、国立科学博物館 “初” の “昆虫” をテーマとした大規模展覧会。それだけに期待して見に行きましたが、その期待を見事に上回る素晴らしさでした。昆虫好きの子どもたちには、ぜひ見てほしい!

感動したのは、とにかく昆虫がとてもキレイなこと。そしてその分類がとてもわかりやすいこと。専門的すぎると子どもには難しすぎますが、たくさんの標本以外に高さ2メートルの「巨大模型」もあり、メリハリがあって、とにかく展覧会全体から “子どもたちにも楽しんでほしい” “昆虫の魅力をもっと知ってほしい”、という想いが伝わってきました。

わかりやすい分類で
昆虫の多様性、能力を紹介!
もちろん、キレイなだけではありません。昆虫の多様性、昆虫の能力、魅力などがよくわかる仕掛けや展示もたくさんあります。
たとえば「昆虫の多様性」というコーナーでは、家の近くの「人家周辺」から、家と林との狭間にある林の周辺部「林縁」、そして林の中となる「林内」と、家から自然の奥へと向かうなかで、それぞれにどんな昆虫が住んでいるかを標本で見せてくれています。

家の周辺や林縁にいる昆虫はとても身近な存在ですが、奥へ行けば行くほど、知らない昆虫が増えるでしょう。さらに沖縄やアマゾン地域も同様の分類で見せてくれていて、比較すると地域によって昆虫の種類が異なるということが一目瞭然。大きさの違いにも驚くことでしょう。昆虫は地域や環境によって大きく異なるのです。
食べるものや食べ方「なめる」「吸う」「かむ」によって昆虫をわけ、口の形を見せてくれたり、身を隠す擬態や警告などの身の守り方、匂いや音などによる昆虫のコミュニケーションと、人間とはまったく異なる、生きるための昆虫の能力もわかりやすく紹介しています。

まだまだ昆虫は謎だらけ
とは言え、わかっていないこともたくさんあります。たとえばチョウとガには本質的な違いはないそうです。チョウとガの仲間が専門の神保宇嗣先生も「チョウとガの違いはよく聞かれる質問ですが、非常に答えづらい。ほとんど区別ができないからです」とおっしゃっていました。チョウが、どのようなガの仲間から進化したのかは諸説あり、今後の研究の大きな課題になっています。
頭にツノがあるユニークな形をしたツノゼミも、そのツノの形態の意味はわからないそう。しかもこのツノゼミ、「こんなに小さいの?」と、誰もが思うほど小さい。写真で見ると昆虫の実際の大きさはわかりません。本物を見る意味は、ここにもあるでしょう。そして、こんな小さな昆虫を研究している人もいるんだと、そういうことも感じられるかもしれません。

虫が苦手な人も楽しめる、かも
この夏おすすめの展覧会!
ネーミングに遊び心も感じる「G(ゴキブリ)の部屋」など、とにかく “楽しんでもらいたい” ということをひしひしと感じる展覧会でした。
そして「Gの部屋」は例外として、特別展「昆虫」は、虫が苦手な人でも昆虫のキレイさやユニークさを実感し、楽しめるのではないかと感じました。
CTスキャンを使って昆虫の内部も見せてくれたり、3Dで好きな角度から拡大して昆虫を見られたり、標本の展示以外の見せ方もたくさん。昆虫好きの子どもたち、そして大人も必見の展覧会です!
特別展「昆虫」は、東京・上野の国立科学博物館で、2018年10月8日(月・祝)まで開催!
【インタビュー】特別展「昆虫」監修・野村周平先生に特別展「昆虫」の見どころをインタビュー!
【プレゼント】2018年10月8日(月・祝)まで国立科学博物館で開催中! 特別展「昆虫」ご招待券プレゼント!
【イベント概要】2018年10月8日(月・祝)まで国立科学博物館で開催中! 特別展「昆虫」

























