
鎧竜ズールがゴルゴサウルスの脛を砕く!
ティラノサウルス「タイソン」には噛まれた跡が!
2019年夏に国立科学博物館で開催された「恐竜博2019」から3年半、再び「恐竜博」が帰ってくる! 特別展「恐竜博2023」が2023年3月14日(火)から国立科学博物館(東京・上野公園)で開催! 前日に行われた内覧会に行ってきました!
【イベント紹介】「恐竜博2023」2023年3月14日(火)〜6月18日(日)国立科学博物館で開催!
「恐竜博2023」は、とにかく見どころがたくさん! 大きく4つあり、会場では章でわかれています。
① 今回の主役となる “鎧竜史上最高の完全度” と謳われる「ズール・クルリヴァスタトル」の実物化石の展示。全長6メートルもあるのだが、頭から尻尾の棍棒までほぼすべてがそろった美しい標本で、カナダの「ロイヤルオンタリオ博物館」以外では世界で初めての展示。





② 約6割もの実物化石が組み込まれた、ティラノサウルス「タイソン」の全身骨格の世界初公開! タイソンの右上腕部には生きているときにタイソンよりも小型のティラノサウルスに噛まれた跡が残っている。さらに8.9トンと言われる世界最重量級のティラノサウルス「スコッティ」(推定全長13メートル)と並んで展示。スコッティに負けず劣らずの大きさ(推定全長11.2メートル)も圧巻!


「恐竜博2019」をはじめ、今までの恐竜に関する展覧会は主に北半球の恐竜をメインに考えられていました。「③ と ④」は、今後は南半球の恐竜の研究もより注目されていくことをうかがわせてくれます。
③ 新種のメガラプトル類の恐竜「マイプ」の実物化石の展示。2020年3月に国立科学博物館も参加したアルゼンチン・パタゴニアでの調査で発見された「マイプ」は、手に大きなカギヅメを持ち、北半球におけるティラノサウルスのように、南半球ではおそらく食物連鎖の頂点にいた肉食恐竜と考えられている。ティラノサウルスがいなかった南半球では、どんな恐竜がいたのかを垣間見ることができる。


④ 恐竜絶滅に関する最新ニュース。メキシコはユカタン半島への隕石の衝突により恐竜が絶滅したという説は変わらないが、ズールたちのいた7600万年前〜6600万年という恐竜最後の1000万年の間に地球は寒冷化が進み草食恐竜の多様性や数がガクンと減っていたことがわかってきた。隕石がとどめを刺したけれど、「もっと大きな変化があったのでは?」ということに注目が集まっている。さらに南半球には、隕石の衝突の影響はそれほど大きくなかったことから、改めて恐竜絶滅について考える必要が出てきた。
「恐竜博2023」の監修を務めた国立科学博物館 副館長 真鍋真先生は、「パタゴニアでの発掘調査は、新型コロナウィルス感染症の影響で中断してしまいました。早くパタゴニアに戻って「マイプ」の他の部分も発見し、全身を復元したいという野望を持っています。そのため、今回はあえて全身骨格は復元していません。また、南半球の恐竜についても今後はよりフューチャーしていくという展覧会になっています」。
また鎧竜については、「北海道や福井県、兵庫県、長崎県、富山県など日本でも鎧竜類の化石や足跡が見つかっていて、まだ新種の学名がつくような発見はないものの、「恐竜博2023」で多くの方に鎧竜に関心を持ってもらい、一生懸命に探すことで、日本からも良い鎧竜の化石が見つかるかもしれない」と、今後に期待していました。

他にも、ズールとズールのライバルとなるティラノサウルス類の恐竜ゴルゴサウルスとの戦いをイメージした標本展示、ゴルゴサウルスのほとんど変形していない頭部の実物化石、国立科学博物館と東京大学大学院が共同で研究し新種に関する審査を受けているケラトプス科の未記載種は、新種と認められれば会期中に名前を公表できるかもしれないなど、「恐竜博2023」は見どころ・迫力が満載! ドキドキ・ワクワクが止まらない展覧会です!
特別展「恐竜博2023」は、2023年6月18日(日)まで国立科学博物館で開催!










